殺風景な空間が好き。
作業よりも執筆時間が長くなると、それを余計に感じはじめた。不要なモノを片付けよう。そう思い立って、使わないモノ、使う頻度が低いモノを処分した。最終的に、サヨリハウスと3台の椅子。大物だけが事務所に残る。目障りだ。だってそうでしょう? 今はスタンディングデスクで書いているもの。椅子に座ると眠いもの。もはや、椅子はどうでも良くて、今日もサヨリは元気です。
よし、廃棄!
目の前の目障り。今すぐにでも、その全てを処分したい。条件反射で回収業者へ問い合わせた。漢、細魚、急な男なんです(笑) 廃品回収つーっても、はじめての経験だから少し怖い。変な人来たら怖いし、支払いでトラブルのも嫌だし。だから、万が一。それに備えて、ここから最も近い業者を探す。物理的な位置が近ければカチ込だって可能だから。
二十四時間即対応の地域最安値。
そう触れ込む業者の住所。偶々それが目と鼻の先。フリーダイヤルなのも好印象。これを邂逅と呼ぶのだろう。一度呪えば時間厳守で仕事もきっちり。きっと、貞子くらいの手間暇を掛けてくれるはず。
行っけぇーーーーー!
呪いのスマホから連絡を取ると違和感というより嫌な予感。何かが違う感じがした。対応が雑なのだ。居酒屋の「喜んでぇ~」的な雰囲気がまるでない。それでも僕は話を続ける。
椅子二本とその他諸々。リクライニングはサヨリのお気に入りだから残して置こう。処分したい内容を告げ、見積もりを尋ねる。すると、現地でなければ話せないと言う。おおよその金額さえも分からない。よほど、最近のお客は質が悪いのだろう。それとも、これがデフォなのか? 見えない不安しか感じない。怖い兄ちゃん来たらやだな。それでも僕は話を続ける。
午後六時以降でお願いします。
日中でないと…
それにも渋った返事であった。そことここでは車で三分。何も難しい依頼ではないのだけれど、一旦、白紙に戻してスマホを切った。実は、会社の場所を事前に確認していたのだ。そこにあるのは住宅だった。まっ、いっか…他にあてが無かったから電話してみたのに過ぎないのだから。
プランBへと移行する。
もうひとつ、少し遠いのだけれど、そこへスマホのダイヤルをまわす。その会社は、元々知っている会社の別部隊。社長の顔を知ってるだけに気まずかったのだ。問題はプランAの倍の価格。けれど、目前の障害物が気になって、気になって仕方ない。この際だからと腹を決めた。
一円スマホの向こう側。次の相手は女性であった。同じ内容を告げると、最終は五時だと告げられる。いつもそう、いつだってそう。この界隈では、午後の五時がラストオーダーのようである。仕方ない。自分で処分場へ持って行こう。あきらめ気分で切ろうとすると別の提案が浮上する。
担当者から直接ご連絡してもよろしいでしょうか?
快諾して電話を切る。十分ほどすると、折り返しの連絡が入った。同じ内容を告げると、今日の五時半なら来れるという。知ってる、それ、嘘でしょ? 偶々、今日なら空いていた。目障りが無くなればそれで御の字。二つ返事で依頼した。ついでに、そちらの社長の近況も聞いて(笑)
今時である。家が会社というのも珍しくはない。それは全く構わない。けれども対応ひとつで、こうも客の気分が変わるものかと驚いた。プランAでも普通にやってくれるのだろう。でもやっぱり、電話の印象は大事だな。知ってはいるけど、改めて、実感した出来事であった。
お客様は神様です。いつまで昭和やってんの? そう言われそうだけれど、やっぱり、お客様は神様でした(汗)
他の人は別に良いのよ、自分だけは気をつけよ(笑)
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