「昨日はどうしたのですか?、お父さん。台風が来ていたというのに、帰りが遅かったじゃ無いですか?。事と次第によっては殺しますよ。」
「かわいい顔して、サヨリちゃん。何か物騒な発言しましたね。お父さんだって帰りたかったのだけれど、それどころじゃ無かったんだよ。」
「何かあったんですか?。」
「パソコンとか、カメラとか、その他諸々の機材一式が事務局に置いてあるでしょ?。それが心配で仕事が終わってから様子を見に行ったらね。まさかの雨漏りでした。サヨリちゃんのマフラーとか衣装が・・・。」
「見え透いた嘘をつかないで下さい、お父さん。昭和のドリフのコントじゃあるまいし、今時、雨漏りなんてあり得ませんよ。そもそも、事務局は鉄筋コンクリートのビルじゃ無いですか?。ボクには信じ難いお話です。」
「本当だって、サヨリちゃん。証拠写真もあるんだから。」
「マジで?。」
雨漏りの原因は、猛烈な突風
「ホラ見てごらんよ、サヨリちゃん。外はすごい風だろ?。お父さん、脚立に登って決死の覚悟で撮影しました。」
「ホント、すごい天気ですねー。こりゃ、帰って来られませんねー。」
「この時、興味本位で外に出て見たのだけれど、一瞬で濡れネズミになってしまったよ。こんな台風は久しぶりだったね。で、問題の雨漏りの写真がこれです。」
「わぁー、雨漏りですね。この場所は、ボクのマフラーとか帽子とかが置いてあった場所ですね。全部濡れてしまったのですか?、お父さん。だったらボクは寂しいです。」
「雨足が強くなる前に事務局に入って、すぐに気づいたから最小限の被害で食い留めたよ。そのまま家に帰っていたと思うとゾッとするよね。」
「雨漏りの原因は何だったのでしょう?。雨が降るたびに雨漏りしていたら大変ですよ。」
「お父さんも原因を探るべく、ずっと雨漏りを見ていたのだけれど。どうも横風が強いと雨が漏れちゃうみたいだね。雨が水平角度でガラスに打ち付けられる度に、水道の蛇口を捻ったみたいに水が落ちて来たよ。2時間くらいで嵐は治ったから良いようなものの、何時間も続いていたらバケツの数が足りなかったところだよ。」
「ボクはその場に位合わさなかったのですけれど、やっぱりドリフのコントみたいだったワケですね。いやー、生で見たかったです。」
「そうだよね、子供の頃。それもかなり小さかった頃に、雨漏りの経験をした事があるのだけれど、バケツに落ちてくる雫をみていてドリフのコントを思い出していたよ。昭和の頃には、雨漏りなんて日常茶飯事だったからね。」
「で、もう事務局のお片付けは終わりましたか?、お父さん。」
「いーやですよ、サヨリちゃん。今日もお仕事の間で濡れたものを干して、事務局の中の空気を入れ替えてして、また、お仕事に戻りましたから。今からボチボチと片付けを始める前に記事を書いているところだよ。」
「そうなんですか、それは大変ですねー。」
「何だか他人事みたいな感じが引っかかるけど、サヨリちゃん。明日はサヨリちゃんも事務局入り出来そうだから、気合を入れて片付けしておくわ。」
「それは明日が楽しみですよ、お父さん。明日も何かの撮影がありますか?。」
「あつ、それはしばらく無いから。ハロウィンのまじょを最後にしばらく予定はないから。事務局で転がってて下さい。サヨリちゃんの出番はしばらく無しです。」
「えーーーっ!。」
「写真は、お散歩の時にでも撮りますかね、夜だけれど。」
「にゃ〜。」
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