畑の害鳥テグスは見えない糸で

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畑の害鳥テグスは見えない糸で
自家菜園

───幸せは一瞬で悲しみに変わる。

収穫を待つ1本のトウモロコシ。傍らで無邪気に遊ぶ一人の少女。初孫の姿に目を細める祖父と祖母。BGMには小鳥のさえずり。幸福という言葉がこれほど相応しい光景を僕は他に知りません。トウモロコシで最も重要なのは収穫のタイミングです。そして、今日はお爺ちゃんから初へのプレゼント。

トウモロコシの収穫日。

あの一本のために汗を流した。爺ちゃんのコーンは美味いから。極上の一本を小さな手のひら。祖父の顔が緩んだその時、漆黒の影が全てを奪った───カラスである。コーンを咥えて飛び去るカラス。徐々に小さくなる後ろ姿を見つめる少女。幸せは一瞬で悲しみに変わる。大粒の涙が小さな頬を伝った。

それは昨夏、友人に起こった悲劇であった───自分、涙いいっすか?。ずる賢いカラスは畑の天敵…らしい。だってそうでしょう?、みんながそう言うのだ。けれどそのイメージが全く湧かない。カラスの脅威を僕は知らない。畑の上空を飛び回っているのにも関わらず、畑でカラスを見たことが無い。

よっぽどうちの野菜は不味いのだろうな。

そう思いながらも、危険を感じて畑の上空に透明の防鳥テグスを張り巡らせた。念のため、トウモロコシに上からもネットを掛けた。

季節はめぐり2023年3月19日(日)。春はあけぽよな陽気であった。今年も防鳥テグスを施した。ちなみに作業時間は30分である。

───防鳥テグスは黒色が良いらしい。

鳥の弱点は翼である。羽への損傷は生死に関わる大問題であるのだから当然である。それはカラスも同様で、羽に何かが当たるとカラスは警戒心を強める。当たった何かが見えなければ恐怖心は更に高まるり賢いのだから忘れない。つまり、カラスは畑へ近づかない。余程のかぶき者でない限り。

透明テグスは日光に反射して糸は人間の目からもよく見える。それは前回で立証済み。逆に黒いテグスは人の目に見えないのだと言う。知ってる、それ、嘘でしょ?。半笑いで得た情報だけれどやってみた。騙されたらブログで散々愚痴ってやればそれで良い。

───覚悟しときな(笑)。

横の糸はあなた、縦の糸はわたし…。昨日、畑の4隅に打ち込んだパイプに糸を張る。釣り用のラインは強固だけれど、畑のテグスは直ぐに切れる。この夏も何度か張り直しが必要だろうな…。そんな事を思いながら糸を繋ぐとステルスモモの独壇場。見えない防衛ラインがそのにはあった。カラスを想えばこれは怖い。

───マジっすか?、糸が見えません!。

190センチから170センチほどの高さに張り巡らせた糸が全く見えない。目を凝らせて何処にあるのか探すほどである。見えなさ過ぎて鳥だって降りて来るだろうに…。そう思っていたら、見えない糸にパツンと当たって、ボテっと小さな鳥が落ちてきた。小鳥は見えない糸に状況が掴めないのだろう軽くパニック。我に返って一目散に畑の中から飛び出した。

一羽目の犠牲者である。

この感じならカラスだってお食事どころでは無いだろな。外柵も出来た、テグスも張った、畑の防衛準備は全て完了。あとは苗の植え付けを待つばかり。残るは不織布とブルーシートで鉄壁ガードの育苗ゾーンのチェック。それで本日の作業を締め括り、苦笑いでため息を漏らす。

───マダオはまだ芽が出ない…。

ズッキーニのふたば以外は何も見えない。

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