庵治町近辺で仕事がある日はお昼ご飯に困りがち。お店が無いのだから選択肢が無い。必然的に大木戸うどん、若しくは、大木戸の隣のファミマで空腹を満たすのが常である。2022年から事情が少し変わる。
瀬戸晴れが牟礼町に移転し、その近くに出来た紅看板、台湾料理店も気になり始める。とは言えどちらも初見である。そして、初めて入るお店はいつも怖い。知人に尋ねても得られる情報は曖昧で決定打には至らない。去年からそんな日が続いた。
───そっか、そっか、お昼は庵治か。
この日は恐怖のトリプルコース。お昼時は庵治町周辺。小一時間で終わる仕事に時計の針が2時を越えた。その瞬間、閉店ガラガラ。大木戸と瀬戸晴れのうどんコースが消滅した。しょうがないねぇ、お昼は抜きと言うことで。20分後、3件目を目指してバイクに跨がる。その道中には台湾料理の赤い看板。駐車場を見ると2台の車が止まっている。もしかしてだけれど、開いてるかい?。
店の前にバイクを止めてソーッと入り口を覗き込む。営業時間を確認すると曇りガラスの向こうは店員さん。バシッと目が合うのも何かの縁で、今日もサヨリは元気です。もうね、引くに引けない。
───お昼は台湾料理で。
店に入ると、そこには低い壁の巨大迷路のよう。声はすれども姿は見えず。胸あたりほどある高さの壁の遮られてお客の姿が一切見えない。座ってしまえばちょっとした個室である。これから30分間のタイムレース。時間が惜しい事もあり、手っ取り早く一番手前のブースに陣取る。
───ご注文は?。
店主のオススメ料理を訊こうと思っていたのだけれど、「ご注文は?」がカタコトだった。これは無理も言えないなぁ。慣れない日本語で手間を取らせるのも気の毒である。分かり易く的確に。「これで」、直感の赴くままに、僕はビシッと日替わりセットのBランチを指さした。
グルメブロガーならあちこち撮影しまくる場面だけだけれど、シャイな僕にはそれは無理。黙ってランチが出来上がるのを待つのみである。店名は味源、ランチの価格は780円である。
───Bランチは酢豚の鶏肉番だった。
一見、普通に見えるランチだけれど、品数がなまら多い。食べきってからの感想だけれど気楽な気持ちで掛からぬ事だ。晩ご飯が欲しくないほど腹持ちが良い。これで780円ならコスパも良い。
しっかりとした味付けで、クドいようでクドくない。適度な甘さと、適度な辛さ。これと言った特徴は無いのだけれど、僕の思う中華料理のイメージにかなり近い。こういうの嫌いじゃやない。むしろ好き。てか、お気に入ってしまった。このお味でしょ?、チャーハン気になる。餃子も気になる。ラーメンだって食べてみたい。先週の火曜日の出来事であった。
───機会があれば、また今度。
そして今日も庵治へ行く。だったらお昼は味源に決まってる。アレを食べに味源リターンズ。お昼を避けて13時を狙っての入店だった。お客は、ほぼほぼガテン系。分かるぅ~、ガッツリ食べたいその気持ち。僕のお目当ては言わずと知れたチャーハンである。チャーハンと餃子にしよか、それともチャーハンとラーメンか?。頭の中で質疑応答を繰り返していると、見てはいけないものが目の前に。
───カ・ラ・ア・ゲ?。
入り口の置かれたランチメニューを見て気が変わる。今日のBランチは唐揚げだった。「これで」メニューのBランチを指さした。目の前に置かれた唐揚げに我思う。
───今晩もご飯は要らないな(笑)。
牟礼町の台湾料理味源、ガッツリ系の方には特にオススメ。次こそはチャーハンを食べたい。今週は無理だけれど、来週ならチャンスある。
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