謎のフランスパンを食べてみた。

謎のフランスパン
木曜日(雑談)

 木曜日は雑談の日

「ブログが読みたいのぉ~!」

 どうやら僕のブログが、同僚ワーちゃんのプチブームになってるらしい。読むよりも出る側で……。この女、ある意味で変態さんである。少なくとも我々の世代なら、ぶっちゃけて言うなら50も過ぎれば、ネットに己を書かれるなんて名誉棄損ものである。

 それなのに、一歩どころか二歩三歩。そんなぶらり散歩気分で、僕の防衛ラインなどお構いなしに、今日もサヨリは元気です(笑)

 かつては、ワーちゃんだってブログを書いていた過去もある。だから、書かれる抵抗感が薄いのであろう。てか、すでにこのブログに何度も登場させている。だから、今更って感じがあるのかもしれない。

 そんなワーちゃんの動きが今年なって、とても激しい。カラッとおからから時間を空けず、月曜日にフランスパンを抱えてやってきた。大きな2本のフランスパン。お前は、アーニャを抱えた買物帰りの黄昏たそがれか?

 とはいえ、何事も積極的なのはよきことである。積極的とは前向な行動なのだから。でも、ワーちゃんの積極性の使い所。そこは、間違っていると僕は思う。

「これはもらい物だけど、私は小麦アレルギー」

 僕に謎のキャッチコピーを吐きながら、ワーちゃんはフランスパンを差し出した。

「このパンはおいしいの。レタスとハムとマヨネーズを挟んで食べるのがおススメよっ! うーんと、1本くらいなら食べられる」

 この量、一気に食えるのか……。レタスとハムとマヨネーズで、カロリー爆上げになるのだけれど……。

 僕は本丸を訊かなかった。どこの店なのかを訊かなかった。レビューするつもりがなかったからだ。それならば、ナカヨシ作戦!!で迎え撃とう。

「このパン、少しおかしくはないか?」

 本丸とは別の角度から攻めてみる。

「何でよ?」

「こんなに大きいの、普通なら1本もあれば十分やろが?」

 そこからは、ずっと僕のターンである。

「どう考えてもこれはアレだろ? お前が2本食べる前提だろ? それが全部こっちに回っても困るじゃん?」

「何が言いたいのよ?」

「相手に気を遣わすな。そして俺に皆まで言わせるな……痩せろ!」

 この程度でワーちゃんの心は揺らがない。

「いや、私、アレルギーだから」

 そこじゃない。言いたいのは、その手に持ったペプシである。炭酸飲料はやめて、水でも飲んでろと言いたいわけだ。僕の思惑どおりに、話はダイエット方面へと突き進む。

「それ、飲むな!」

「えーーーー? 飲むやろ?」

 これまでだって、いつだって。僕らは同じ論争を繰り返す。だから、ワーちゃんがへこたれないのも知っている。のらりくらりと僕の攻撃をかわすのだ。どすこい!って感じで開き直って相撲を取る。毎回が、横綱相撲さながらに……。

 だからきっと、この記事だって、笑って読んでいるのに違いない。不沈空母のような精神の持ち主だ。それでも僕は後輩である。僕らはそれほど若くない。健康のためならば、何度でも言うのが優しさである。

「俺の語彙のすべてを使って、これから、お前をぶっ潰す。てか、この会話をブログに書くぞ」

 少し脅しをかけてみる。すると、満更でもなさそうな顔でワーちゃんはニヤリと笑った。「ついに言ったわね」の顔である。おかしいなぁ……何でかなぁ……昔は、か弱き乙女だったはずなのに……。この場で書かない言葉もあった。的を射る言葉も発した。痛いところを突いているはずなのに、まったく牙城が崩れやしない。

 はいはいはい、書きますよ。作って、食べて、書きますよ。

 このパンの店の名前を僕は知らない。だから、火曜日の記事に書くことは出来ない。書けるとすれば、雑談の木曜日。ご指示のとおりのレシピに準じて、謎のフランスパンを作って食べた。忖度そんたく抜きで美味かった。無理だと思った1本が、僕の胃袋の中へと消えてしまった。

謎のフランスパン 完成

 カフェ「キジとら」のモーニングセット。

 画像だけでも召し上がれ(笑)

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