───日陰の確保が先決だ。
タープ、テント、パラソル…手段は問わない。体力を紫外線に奪われる。日陰があればそれでいい、そろそろ我慢も限界だ。洗い立てのようなお天道様の光も、度が過ぎれば毒になる。やっぱり日陰で一服したい。燦々と降り注ぐ日差しの中心で、僕は日陰のイメージを固めていた。
やっぱり、竹が必要だ。
───他でもない、畑の話である。
山で竹を切り、笹を落とし、竹竿を運ぶ。午前中、竹を使って屋根作り。2時間ほど汗を流すと胃袋から唸り声、牟礼の山からお昼のメロディ。カロリーメイトな僕だけど、今日はカロリーメイトは嫌だな。
───せっかくの日曜日だもの。
夏バテと言えば食欲減退。子供の頃からそのイメージはゆるがない。テレビコマーシャルの影響が強いのだろう。けれど、僕には当てはまらない。腹の虫が治まらない。畑の陰は出来り、食欲減退は陰すら見せない。謎の倦怠感で心は折れても消化器官は無敵である。
今日、何食べよ?。
───職場へ行く途中でうどんを喰らおう。今日の店は「とんぼ」だな。
混雑帯を避けて、遅めにとんぼ(高松市牟礼町)に飛び込んだ。人生、計算通りにならないのも不思議です。日曜日だもの、お休みだもの、お客さんの切れ間無し、渋々と順番待ちの列の中。
それがセルフの宿命であり醍醐味でもある。
───出ない、出ない、出てこない!。
順番待ち、野球小僧、怪しい挙動、集まる注目。若武者たちがパニクっている。出ない、出ない、出てこない!。ドリンクディスペンサーから出るはずの水が出ない。何度ボタンを押しても煙すら登らない。その勢いは往年の高橋名人を彷彿とさせた。お昼のお客が多かったのだろうな。つまり、今日は水無し確定である。
───かけ2玉ぁ〜。
フラフラなのに食欲旺盛。
今日は2玉とカニかまの天ぷら。かすが町市場、キリン、天狗、エコぽん太、元気、さくらんぼ、富士山、そしてココ。平本店のラインナップである。激辛一味とおしぼりは共通仕様。汗をかいた後のおしぼりも味のうち。唐辛子の花言葉は生命力、一味の刺激が癖になる。
───うどんは飲み物。
ひと口啜れば止まれない、舌の上で麺と出汁とが絡み合い、うどんは噛まず一気に飲み干す。これが讃岐のお昼デス。若い頃から食べ慣れた平本店、コスパ最強の庶民の味。うどんと天ぷら締めて390円。ものの5分で胃袋へ。いつもより遅めの昼食、エネルギー充填120パーセント、今からお仕事、愛猫サヨリはお留守番。
───麦の花言葉は希望。
炭水化物を吸い込むと腸が活発に動き始め、血糖値が良い感じで上がる。さっきまでのダルさが嘘のよう。午後からも希望を持って乗り切ろう。元気はつらつヘルメット。
───本日もご安全に。
何が言いたいのかと言うと、麦藁帽子、買いました。
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