───どうすっかねぇ〜。
思い付く事はやった、指摘された部分は即日やった、これから先は草むしりと水やりだけ?。バタバタと過ごした日々からの解放。でもそれは目標を失った船のよう───畑に来ても暇なのだ。畑の真ん中で黄昏ていると、「これ食べな!」、もぎたてホヤホヤのトウモロコシを頂いた。トラックの荷台には、収穫したばかりのトウモロコシが山積み、さすがプロである。収穫のスケールが天元突破していて溜息が出る。
───トウモロコシの花言葉は財宝。
トウモロコシ価格の急騰の中、畑に立っていただけで3本のトウモロコシが手の中に。余程、物思いに耽っているように見えたのだろう。ブランコ乗ろか、滑り台しよか、ちょっと怖いなどうしよう…農家の人には公園で立ちすくむ幼稚園児のように見えるのだろう。このところ、入れ替わり立ち替わり何かを貰う。手ぶらで帰った記憶すら無いほどに。
───栽培方法を知れば、トウモロコシは別格な事が理解できる、別格なのだ。
スーパーに行けば、当たり前のように売られているのだけれど、トウモロコシは、1株あたり本丸1本だけを残す。他の実は躊躇なく間引きする残酷なシステムが繰り返される。
実が付き始めると、バンバンと収穫可能な茄子やトマトとは訳が違う。さらに、収穫から食べるまでの時間が短いほど旨い。もぎたては貴重なのである。てか、このトウモロコシ、生で食べられんじゃね?、たぶんイケる気がする。花言葉どおりの財宝が手のひらの中で輝いていた。
───今すぐ持って帰って蒸すっきゃない!。
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![](https://kijitora.link/wp-content/uploads/2022/06/FEBE19BB-801C-4EAC-B132-6CEEE92FC32D.jpeg)
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今日のお芋さんは土佐紅(高知県産)。サツマイモを食べないと、朝のお通じがイマイチだから、それだけは譲れない。贔屓にしている鳴門金時の姿が消え、今は土佐紅がスーパーに並ぶ。しかも…お高くて泣ける。
───上の段にはトウモロコシ、下の段にはお芋さん。
![スチームクッカー](https://kijitora.link/wp-content/uploads/2022/06/CB569A23-E6F3-4563-933D-D3C9D5625643.jpeg)
いつものスチームクッカーで火を通す。だってそうでしょう?、スチームクッカーは優れもの。水を入れて放置プレーで極上の味に仕上がる。味付けもしなければ火力調整もしない。失敗の心配など何処にもないのだ。
───海原雄山だって文句は言うまい。
![トウモロコシ](https://kijitora.link/wp-content/uploads/2022/06/90CE1086-D161-4F4B-AD65-4CA0A5085FC3.jpeg)
10分もあれば、食べ頃の蒸しトウモロコシが出来上がる。お芋さんの仕上がりはもう少し先である。即座にトウモロコシを引き上げ、代わりに玉子3個を乗せてふたをする。10分後にはゆで卵も出来上がる。こんな便利な調理器って他にある?。次は是非とも「せいろ」のが欲しい。
───何コレ?甘ぇ〜!。
口の中で金色の粒が弾け飛び、固定観念が裏返る。これが大自然の恩恵と言うやつか。香りや舌触り、甘み、旨み、天童よしみ。こんなのリピ確に決まってる。どんな語彙を当てはめてもベストな言葉が浮かばない。
どれくらい美味しいかと言えば、翌日、トウモロコシのタネを買って来た。ゴールドラッシュ、その名前が気に入った。うまく育てば9月頃、もぎたてのトウモロコシを再度味わえる。
![ゴールドラッシュ](https://kijitora.link/wp-content/uploads/2022/06/165F33D2-83A4-4151-BF0A-CD775163B308.jpeg)
![ゴールドラッシュ 時期](https://kijitora.link/wp-content/uploads/2022/06/3DB356A7-AE37-4FF9-A6C9-10D3841A0AC9.jpeg)
───そのタネは冷蔵庫の中。
一度、寒い環境にタネを置くと、急激な温度変化で発芽が早まるのだとか。ネットからの受け売りだけれど、月曜日あたりから仕込みに入ろうと思う。
───そして今日。
![桃](https://kijitora.link/wp-content/uploads/2022/06/A1D2A7D5-1406-4E72-996B-65752FDE2745.jpeg)
フレッシュな桃を頂きました、先日とは別の方から。次はメロン?、それともスイカ?、こんな事も自家菜園の楽しみ方のひとつなのだろう。
───感謝、感謝。
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