エクソシストは夏のトラウマ

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魔女っ子メグちゃんが、あなたの心に忍び込んた1974年(昭和49年)。民放で女子供に容赦ない映画番宣が放送された。第46回アカデミー脚色賞・音響賞を受賞した大人たちに話題の映画、エクソシスト。もうね、ふたつの胸のふくらみでも回避不可能なホラー映画が日本上陸の狼煙を上げた。チョット前にユリ・ゲラーが来日していて、超能力ブームも始まっていたのもミックスされて、オカルト脳になっていた僕は、シャランラ シャランラ♪言ってる場合では無かった。ちなみに、官製葉書が10円だった頃のお話である、シャランラ〜♪。

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もう、ひとりでトイレに行けない…エクソシストの番宣は女子供にも容赦無し!

日本で馴染みの薄かった悪魔が人間に憑依して、身体を乗っ取られた人の命を奪う。そんなの知らんし想定の範囲外。ウルトラマンレオも仮面ライダーXも勝てる気がしない。海援隊の「母に捧げるバラード」も効果なさそう…相手はメソポタミアの風の魔王、パズズだよ。もうね、「こら、パズズ、この子はなんばしよっとか、テレッとして!」でも無理だよね、無理だよ、鉄矢。そう幼心に思ったピカピカの一年生の夏やすみ。たったひとりでパズズを見てしまったのだから、しばらく一人でトイレに行けないつーの。

エクソシスト ディレクターズカット版 (字幕版)
エクソシスト ディレクターズカット版 (字幕版)

1989年以降、貞子(呪いのビデオ)に鍛えられた世代にとって、エクソシストは大した映画では無いのだけれど、日本の妖怪が枕をひっくり返して逃げるとか、ぼっとん便所でお尻を舐める程度が関の山だった時代背景を考慮するのなら、無差別に人間へ乗り移って命を奪おうとする悪魔の所業。それは、ひと夏の経験では済まされないトラウマを残す。

エクソシストの原作はメリーランド悪魔憑依事件(1971年)が元ネタ

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ナレーターは実話のテイでストーリーを語り始めた。マジっすか?実話が元ネタっすか?。この恐怖、同年洋画配給収入1位は伊達じゃない。僕はランドセルを抱き締めて心の底から恐怖した。宿題の事など頭から吹き飛んだ。計算ドリルなんて出来ない!。もうちょっとで笑点、もうちょっとで喜久蔵ラーメン…と思いながらもブラウン管から目が離せない誘惑の甘い罠。今日は最高の1日だったぜ、お前と出会うまではな。好奇心がそうさせた。

大豪邸に佇む一人の男。それは、悪魔祓いの神父さん。BGMだけでも怖い。なんならBGMだけでも不安を感じるアカデミー音響賞。そこから番宣が始まるのだけれど、この建物。家と呼ぶには余りにもデカイ。家と言えば小坂明子さんの「あなた」です。小さなドアと大きな窓と部屋には古い暖炉がある小さな家がジャパニーズテイスト。

リーガンの家は、何から何までアメリカンサイズでアパートか何かと勘違いして見ていた。こんなサイズじゃ、あなただって感じられない。家の中で愛しいあなたは今どこにだ。リーガンのベットだけでも何人の子供が寝られるやら、頑張ったら10人くらいイケる気がする。そんな豪邸に母と娘の二人住まいだったと気付くのは、数年後に見た月曜ロードショー。でもそれは、まだまだ先のお話。そう、サタデーナイトフィーバー(1978)でご機嫌トラボルタの頃にようやく気づいた。

誰もいない家、部屋中に鳴り響くエクソシストのテーマ、冷めやらぬ蝉時雨。これが夜なら鼻水垂らして泣いているわ。今、普段やかましいセミだけが心強い存在です。楽しかった夏やすみの夕暮れなのに、僕の家だけが異世界に飛ばされたような感覚。全神経が研ぎ澄まされて、小さな物音でもビクンとなった。番組スポンサーがエメロン グリーンシャンプーの「フケ、イヤイヤぁ〜♪」でどれほど救われた事か。

もうね、病院での採血からだよ、太い針使った採血シーン。痛いから、怖いから。お次は、テープを逆再生すると意味が分かるリバーススピーチ。その後にリーガンのお腹にHELP  MEのミミズ腫れ。うん、これは怖くないね。英語読めないし。で、ベットは空中に浮いててユリ・ゲラーより凄い能力。最後のトドメは少女の首がシングルアクセルで、渡部絵美も真っ青だ。

もうね、子供だなんて〜思ったら♪大間違いよぉ〜女の子♪…なんてもう言わない。もう、うんざりだ!。ずっと子供のままで良いから誰か帰って来い!つーの。生理的に採血のシーンがキツイつーの。ぼやきにぼやきを重ねてエクソシストの番宣。無事に見終えたました、はぁ〜…。僕は沈黙のまま、テレビのチャンネルを日本テレビに回した。この事は誰にも言わない。思い出すのが怖いから…。小学一年生にしては、よく頑張ったと自分では褒めてあげたい。

後で思えばショッキングシーンの数々。余すところなく全部見た気がする。ナレーターの解説は頭の中からスッポリと抜けていたけれど。アレだ…昭和の番宣ではそういう構成が結構あった。「続きは劇場で!」と締め括りながらも、見所は全部魅せられた気がする。ラジオ番組(サタデーバチョン)の映画コーナーは人気で、浜村節で語られた「バック・ツゥ・ザ・フューチャー(1985)」は今でも神回。マーティとドクが未来に旅立つところまで解説しちゃって、「続きは劇場で!」の後はエンドロールだったのも淳様なら全然許せた。

ひと夏のトラウマ映画エクソシストは、それよりも一昔前の映画なのだから、それはそれでアリだったのだろう。この放送に触発されて、映画館に足を運んだお兄さんやお姉さんはお気の毒かも…知らんけど。ちなみに、当時の映画料金は950円(大人)だったそうな。僕の記憶の中に階段をブリッジで走るシーンだけが無かった。調べてみると、スパイダーブリッジはカットされていて後に追加されたそうだ。

記事に登場した1974年の出来事

  • 魔女っ子メグちゃん放送開始
  • ユリ・ゲラー来日(木曜スペシャル)
  • 官製葉書10円
  • ウルトラマンレオ 放送開始
  • 仮面ライダーX 放送開始
  • 母に捧げるバラードヒット(海援隊)
  • ひと夏の経験ヒット(山口百恵)
  • あなたヒット(小坂明子)
  • TVCM エメロン・グリーンシャンプー「フケ、イヤイヤ」
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