「エンジン、沈黙しました!」
「なんですって?」
夏の収穫が始まるころ、僕のラッタッタに異変が起こる。夏の畑で想い出がいっぱい。それどころか、これじゃ、危険でいっぱいだ。キュンキュンとセルは回れどエンジン回らず。どこを探せど安全地帯が見つからない。動け、動け、動け、動いてよぉ! 掛からぬエンジンが玉置くらいじれったくて、今日もサヨリは元気です。
こりゃ、ダメだ。修理だな。
梅雨のころから、騙し騙し乗ったけれど、このエンジンはもう限界。お忙しいところ恐縮ですが、わたくし、お暇をいただきます。その勢いでスクーターを修理に出した。ついでに小さなお願いをひとつする。
「後カゴの中古は無いかい? あったらさ、この子につけてあげて(笑)」
すぐさま親父はカゴを手にした。
「これでいっかぁ? おばちゃんみたいになるけれど…」
「それだよ、それ。野菜の乗せる用だから、そんなので十分だから。で、そのカゴお幾ら?」
「取り付け込みで三千円くらい」
「よきに計らえ(笑)」
後のカゴを、そんなぶらり散歩気分で取り付けた。もっと早くに付ければよかった…使い心地も最高だった。これさえあれば、収穫した野菜が幾らでも乗せられる。おばちゃんバイクで丁度良い。僕は機能性を重んずる男なのだ。見栄えなんてどうでもよいのよ。そして、予測どおりの未来が始まる。
「カゴ付けたんな?」
「何でも持って帰れるでぇ(笑)」
「ほな、これ持って帰れ」
畑の野菜のお裾分け。
後カゴがあるだけで、引き寄せの法則が発動されるのも不思議です。今の装備があるのなら、大きなスイカも喜んでぇ~。こうなると、前カゴの設置も考えないと。僕はしれっと欲張りな生き物なのです(汗)
あれぇ~、おかしいなぁ…
快適に思えた便利なカゴ。そこに重大な弱点があった。カゴとリュックの相性が悪いのだ。iPad&ポメラのコンビをリュックに入れて運んでいる。メットインの中でもイケるけれど、エンジンの振動が怖いのだ。荷物が多いとリュックが膨らむ。その状態でスクーターに跨がると、リュックにカゴが当たって乗りづらい。否、リュックがカゴに引っ掛かって乗れやしない。バカだったアホだった。
ナニそのお腹?
不摂生の微笑み返し。これまでの暴飲暴食が仇となる。肩に力を込めながら、背筋を伸ばして、腹をグイッと引き締める。これでなんとか走れる感じ。夏なんだから、少しくらい痩せなさいよ。夏痩せって言葉があるのだから、夏は勝手に痩せて普通でしょ? きっと、そういう事なのだろう。僕の辞書を探してみると、夏痩せの文字が何処にもなかった。
残念だ(笑)
コメント
カゴつけたら、野菜もらえるって
なんちゅうシステム^ ^
すばらし
田舎ならでは(笑)