ピッピ、ピッピ!非接触体温計が導入された日

【お知らせ】当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。

非接触体温計が導入された日
お買い物・レビュー

私の業務の中にお客様の体温を図るミッションが新たに追加されました。非接触体温計が導入されたからです。額の前でトリガーを引くと瞬時に計測される体温。ピッ♪「速や!」こんなん出ましたぁ。インフルエンザ流行時期を目前に、それはコロナ対策に対する大きな一歩です。今さら感は否めませんが…。

自分の手で自らの体温測定の結果は36.3度。予想を越えた低体温に絶句していると、「額の髪を上げて、それと遠いね!」との上司からの助言。ズバッと前髪を上げて体温計を額に近づけて再測定すると、私の体温は36.8度まで上昇しました。これなら納得出来ます。ズバッと怪傑出来て軽く嬉しい。新たに導入された体温計は「SUNPHOR BZ-R6」という型番です。

上司曰く、信頼性を考慮してドイツ製を選んだのだとか。ドムのような紫色が実に印象的です。ホバークラフト機能があれば、まさに黒い三連星。あと2台でトリプルドムの完成じゃないか!。この案は、秒殺で、瞬殺で、バッサリとブライトさん(上司)に切り捨てられたのは言うまでもありません。

大統領、陽性確認!非接触体温計、発進準備完了!

新たに導入された体温計「SUNPHOR BZ-R6」

先日、アメリカ大統領コロナ陽性のニュースが世界に衝撃を与えました。全米が震えた事でしょう。それは私も同じです。もうね、「えっ、マジで!!!」です。世界有数のセキュリティを誇る大統領でさえ陽性なのです。

それは、誰しもがウィルス感染の可能性を示唆していると言えるでしょう。恐ろしい事態です。そんなタイミングからの非接触体温計の導入。何かのお告げのような気がしないでも無いのが不思議です。

体温計導入後からミッション ピッピが始まりました。ですが、私には一つの懸念材料がありました。拒絶反応と表現した方が適切かも知れません。人に向かって引き金を引く行為に罪悪感を感じてしまうのです。

私は、マッチやライターなどの火元、包丁やナイフなどの刃物を幼少の頃から日常的に使った世代です。小一から鉛筆はナイフで芯を磨ぎました。カッターが一般化するかしないかの昭和50年代のお話。

鉛筆の削りカスは教室の床の穴へ。この世界のすずさんと同じように。先生に見つからないようにこっそりと。ナイフの先で指を切るのは当たり前の日常。保健室の赤チンは大活躍でした。

だからこそ、「刃物の先を人に向けるな!」と厳しく躾けられたものです。空気銃や銀玉鉄砲の類も同様の扱いで、銃口を人に向けたら鉄拳パンチが両親のみならず、知らないおじさんからも放たれました。今なら児童虐待案件です。ですが、それは怪我を防ぐための愛の鞭であったと信じています。

非接触体温計に殺傷能力はありません。殺せたら大変です。ですが、トリガーを引くたびに謎の嫌悪感を感じざるを得ません。自分が善人だった事を認識した瞬間です。ですが、環境とは恐ろしいもので、50ピッピを越えたあたりで慣れてしまいました。愛の鞭の魔法も数時間で効力を失いました。

先ほどの善人の件は撤回してスナイパーに改名です。ピッピ、ピッピ。コンビニレジでバーコードを読むように体温測定。イデの力が覚醒したかのような全方位ミサイルさばき。何気に便利なカウンタ機能も搭載。「ひとつ、ふたつ…」と、コックピットのアムロのように人数を数えなくても良いのです。団体様の検温では効果絶大です。「ピッ」と鳴る電子音を「ニャー」にして頂けたら更にグッドです。ご希望でしたら愛猫サヨリの肉声をご提供します。

人間の人体は非常に良く出来ていて、36度から37度の僅か1度の間に体温が収まっています。プロの料理人レベルの安定感で表示されるデジタル数字。それは当たり前の事なのですが、繰り返し検温をしていると、そのような気持ちにもなってしまうのです。すばらしき人体の不思議を再認識した気分です。

罪悪感から解放された私はとある衝動に駆られました。勇敢で、果敢で、剛担かつ凛々しいナニ。頭から離れない立ち姿。今は理性が優先していますが、いつかは敗北してしまいそうで怖い行為。今のところ法律での罰則はありません。ですが、通報はされないにせよ、見られたら気まずい空気は避けられません。「あっ…なんか…ごめんね」とも言われかねません。

でも、一回やってみたい。そして、やっぱりやって置きたい。南海キャンディーズのしずちゃんの決めポーズ。今の私の憧れです、ピッ♪。

ブログサークル