生け花用の麦は高く売れるらしい

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麦畑
自家菜園

───2023年3月11日(土)

Yahoo!天気の予想気温は21度。けれど体感温度はそれ、優に越えてるから。まだ何もしていないのに直火かってくらいの暑さであった。夏の扉が開きっ放しで、上着を脱ぐと日差しが痛くて、今朝もサヨリは元気です。

今日はですね、このタネをですね、畑におみまいしてやるぞぉ!。そんなぶらり散歩気分で、前記事の予告どおり畑でキュウリのタネを仕込んだ。その後で、もらったアルミ棒(約120cm)を地面に打ち込む。イノシシ対策としての外柵の強化である。

種の仕込みは5分で終わり達成感の薄さもあって、余ったトレイの穴に唐辛子の種も仕込んでみる。ネギとニラと唐辛子は何本あっても構わない。ネギとニラはコンパニオンプランツに使うし、唐辛子は外柵まわりに植えてイノシシ避けに使うから。全てはイノシシ。この畑で最も重要なのはイノシシ対策なのである。

一度でも侵入を許したら全てが終わる。ここでは、そんな緊張感がいつもある。ある意味、ゾンビ映画の籠城シーンの酷似している環境がたまらなく好き。生きてるって感じする。

セルトレイに種を仕込み、不織布でガードを固めたら外柵強化へと駒を進める。「こんにちは~(笑)」いつもそう、いつだってそう。今シーズンは良く話しかけられる。そして決まってお姉様。

───「あなた、生け花しなさるの?」

誰が?。

最初はキョトンとしていたのだけれど、数が重なるとそれにも慣れてしまう。華道家は生け花に麦を使うらしいのだ。春限定だけに希少価値も高いらしい。ドライフラワーなら千円を下らないのだとか。そして、麦を植えている畑が少ないのだとか。その後に続く質問も決まっている。

「食べるの?」

うちの畑の麦だけでは、うどん1玉が出来るかどうか。とても食べられる量にも見えない。そもそも食用品種かどうかも知らない。そして僕の答えも決まっている。

「藁(わら)を使おうと思って、お金を出すと高いから(汗)」

事実、ホームセンターで藁の価格を見るとゾッとするほどお高い。「米わらねぇ~か?」と、米農家さんに訊いてみると、稲刈りと同時に藁は粉砕してしまうのだとか。タダで貰おうと目論んでいたけれど、そう言われると無理も言えない。そんな理由で昨年冬に麦の種をまいた。種専門店で200円の量り売りで購入した麦である。遊び半分で種をばら撒いたら、こんな感じに育ってしまった。刈り取って乾燥させたら麦わら帽子を…もとい、スイカの敷き床にするつもりである。

───今はスイカを路地栽培か立体栽培かで思案中…。

麦から始まる会話はあいさつ程度では終わらない。昔は麦で蛍の籠を作ったとか、麦の茎をストローにしていたとか、色々な話が飛び出した。こういう昔話は嫌いだけじゃない。楽しいトークタイムが半時ほど続き、「じゃあね」と別れてアルミの棒を地面に打ち込む。10本ほど打ち込んだ頃、農家の軽トラから声がする。

「いつまでその麦、抜かんのや?」

───花が咲くまで。

春野菜の邪魔になる場所でもなければ、どこまで大きくなるのかも見てみてたい。だってそうでしょう?、パンやうどんやクッキーとかで、毎日食べてる麦だけど、麦って最後はどうなるのか?。それは知らない…ホントだ。だから行く末を見てみたい。そう言えば、生け花に麦を使うんだっけ?。そこで興味本位で訊いてみた。プロだから知ってるだろうで。

「こんな麦って観賞用なら幾らで売れる?」

「200円」

「一束で?」

「一本で!!」

アルミの棒が僕の手からスルリと落ちた…。

麦畑

売るか?。

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