マルヨシセンターのカツカレー

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マルヨシセンターのカツカレー(半額シール)
ぐるめ・試食

───気になる…。

地元民なら誰でも知ってるマルヨシセンター。夏の頃から気になるカレーがそこにあった。あ、カレー…。耳元で飛び回る蚊の羽音くらい気になるカレーがいつもあり、半額シールの頃になるといつもない。

───何でなん?。

店長の発注ミスなのだろうか?、半額シールが貼られた弁当の山が出来た日でも姿を眩ますコクとスパイスのカツカレー。僕の中ではちょっとした不思議ちゃんである。

だってそうでしょう?、これって美味いんじゃないかな?。定価ならまだしも半額だったら誰でも手が伸びるカレーじゃないのかな?。それくらいならコナン君じゃない僕だって推理するのは簡単だ。見つけ次第、捕獲だな。

───おい、どうする?。

値上げの10月に入り吉報も入る。

「お前さんの言ってたカレーあるけど?」「だったらライ麦畑でつかまえて」───即答である。喰っていいのは…今日はやめておこう。大人しくUber フレンズの到着を待つ。待ち時間で愛猫サヨリの食事を済まそう。食べさせておかないと落ち着いてモグモグ出来ない。猫に食事をさせてモフモフしているとカレーが届く。ちなみに今回、同僚ワーチャンでの出番は無い。

───ありがとな、もう帰れ!。

うぉい!。

レジ袋の中にはカレーが2個。僕だってバカじゃない。そっか、そっか、と1個取り出し料金323円と袋を返す、ありがとね───帰らない。ズカズカと事務所に入り我が家のようにレンジを回す。え?…ここで食べるの?。やだなぁ、ゴミ増えるじゃん。ゴミ持って帰ってくれないじゃん───うるさいじゃん。

自分で自分の段取りを済ませ、サヨリのアタマを撫でてながら「水は?」と笑う。可愛くない。喰っていいのは喰われる覚悟のあるやつだけだ。この場でサヨリに喰われてしまえ。

覚悟無きご機嫌さんなチャラ男だった。食べる時は話さないって小学校で習っただろうに、ずっと口だけが動いている。食ってるのか話してるのか分からない。黙らせるにはカニでも出さないとダメらしい。長くなるのな…サヨリは箱の中へ籠城を決め込んだ。

───集中、集中、食レポ、食レポ。

レンジでカレーを温めると透明容器に水滴が溜まる。実に良い感じである。フタを開けると微かにスパイスの香りが鼻腔へと広がった。カレーを主張しすぎない地味っ子ちゃんの香りである。新米シールどおりライスが美味い。今はどこの弁当でも米が美味いな。

シンギュラリティと呼ぶやつか。80年代からは想像出来ない米の味。どんな技術を使っているのだろう?。未来から振り返ると食の技術的特異点の真っ只中で僕らは生きているのかも知れない。この米ならトンカツにケチャップで十分にも思えた。

付属のスプーンの中に小さなカレーを作る。それを口に含むと舌が溶けて謎も解ける。美味しいの平均点を狙うとこうなるのだろうな。大人から子供まで味わえるストライクゾーンの広さを感じた。そこから訪れるのはスパイスの後追い。あぁ、無くなる筈だ、空腹のスパイスを抜きにしても美味しい。

カツの衣はサクッとまでは行かないまでも、いつか来た道 あの街角で…その歯触りだけで揚げたての面影が感じ取れた。揚げ物はキッチンペーパーに包むと余計な油が取れて旨くなる。その一手間のショートカットを少し悔いた。

───ショートカットの原因が美味い美味いを連発している。

いつもなら、僕の膝の上で寝ている時刻。サヨリは静かに美味い美味いを睨んでいた。カレーの熱量は驚愕の1061kcal、満月煌めく10月初頭の13夜、静かに時は流れ、目の前の美味い美味いにコーヒーを手渡す。

そして僕は口火を切った。

───さて、本題に入ろうか?。

長い夜の始まりである。

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