俺、激辛やめるわ。ペヤングやきそば獄激辛

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ペヤングやきそば獄激辛
ぐるめ・試食

僕は辛いものが好きだった。カップ麺なら迷わずに激辛を選ぶ。アクセスを運ぶ記事ネタとしても優秀なのだ。だから食べない理由が見つからない。そんな激辛の過去の記事を紐解くと明星ぶぶか(辛辛辛辛辛こってり)が最後であった。2021年12月18日の事である。随分と食べてない。

───久々に辛いの食べよ。

だってそうでしょう?、冬だもの。雪国じゃなくても寒いもの。逢いたくて恋しくて泣きたくなる夜には、激辛麺で体温を上げよう。全身汗をだくに整えてサウナに入ろう。

───ヨシ、行くぞう!。

いつもの激安スーパーである。すぐさま良いのを見つけた、百円なら悪くない。ペヤングやきそば獄激辛。そんなぶらり散歩気分で紅い山からペヤングを手に取って、僕は激辛からの引退を決めた。

辛かった、劇薬だった、爆竹だった。それは口内ではじけ飛ぶ爆弾そのもの。市場に出して良いものじゃ無い。

───辛さで口が閉じれない。

パッケージに描かれたオジさんは地獄の使者か?、それとも閻魔大王か?。辛さの自己主張が強い。「泣けるほど辛みが強いので、小さなお子様や辛みが苦手な方の喫食には十分ご注意ください。」の注意突起が大げさに見えた。

───煽るねぇ~。

市場に出回る激辛麺。

それは、適度な刺激で抑えられている。リミッターが存在するのだ。病人が続出したら大問題。死者でも出たら社運に関わる。このご時世である、無茶は出来ない。当たり前である。脅しと踏んで、僕はかやくを入れたカップにお湯を注いだ。3分後にお湯を切り獄激辛ソースを混ぜ込んだ。

色は薄めの仕上がりだった。これはドッキリに使えそう。これなら警戒されない、きっと食べる、すっと出されたらパクッと食べるビジュアルに、今日もサヨリは元気です。

───今、焼きそばの写真を見ながら記事を書いています。

地獄の呪い連鎖する。食べてないのに額が汗ばむ。それは、有吉ゼミでも見ているかのよう。「レスキュー!」である。

辛さも度が過ぎれば凶器となる。狂気無しには食べられない。辛さには先と後がある。即座に感じる辛さと、後からジワル辛さである。獄激辛の速度たるやワイルド・スピード森川だった。

───辛っ!、ちゃう!、痛っ!。

グツグツと煮えたぎったヤカンでも舐めたような辛さ走る。一口食べた向こう側、地獄の作業が待っていた。人間の三大欲求のひとつが豹変した瞬間、僕は人生で始めての選択を考えていた。

───リタイア。

辛くても食べ物である。食べ物を粗末にしてはいけない。断腸の思いで冷蔵庫からペットボトルの水を取り出す。深呼吸して箸を持つ。何なら遺書でも書いとこか。そんな気分で続行だ。

辛い、アツい、痛い、アァァァ!。ワタリ隊長、汗で前が見えません!。舌先はジッタリンジン、唇は何度もカミソリで切られたかのよう。新年早々、凶悪なプレゼントをお見舞いされた。あれだ、人間は辛いのを通り越すと鼻水まで出るんだな。

5分で終わる筈なのに、深紅のペヤングに30分もの時間を裂いた。

君主危うきに近寄らず。生きてるだけで丸儲け。いつまでも若くない。プレイヤーから観戦者へ。これを最後に激辛麺から手を引こう。引退である。そんな僕が、今現在、最も恐れているもの。

それは、明日の朝のナニである(恐)。

コメント

  1. 好きよ~あなた~♪ってね、うん、確かに。雪国ではなくても、体があたたまる食べ物が恋しい季節ですね。でも、追いかけて~♪きたのは引退の二文字‥。本音を正直に言っちゃうとね、引退して良かった‥と思いました。過去記事のペヤング獄激辛にんにくやきそば。当時、この記事を読んで、大丈夫?って心配しましたから。とにかく健康第一ですよ!。ね?。激辛麺引退、お疲れ様でした。て、しんみりしたけど‥え?完食したの?。雉虎さん猛者ですよ。猛者!。あんな殺人的辛さの物を完食なんて!。ほんと、お大事になさって下さいね(笑)。

    • 定期的辛いのが欲しくなる体質だったんですけれど、体調をみてイケると踏んでこの有様でした(汗)。半日唇が切れるように痛くて、もうやめようと決めました。これからは七味を適量ふりかけるだけにします。そうそう、翌日は地獄の二丁目を歩きました。別の楽しみを探します(笑)。

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