「あ~、ラーメン食べたい。とんこつラーメンとご飯が食べたい!。この際、カップでも袋でも良いわ。お腹パンパンにして眠りたい・・・。」
「昨日の体重計測で心が折れていますね、お父さん。ダイエットは始まったばかりじゃ無いですか?。たかが数値の変化が皆無だった事なんて気にしないで下さいよ。本当の地獄はこれからですよ。それと、夜のラーメンは禁止です。この豚野郎め。」
「相変わらすサヨリトレーナーは厳しいね。そのドSぶりは、愛情なのか趣味なのか、時々、分からなくなるよ。あ~、スパゲッティ食べたい。ケチャップでビチビチになった熱々のスパゲッティの上に、粉チーズをぶっかけて一気食いしたい。」
「仕方の無いお人だ。今からボクが最強魔法をかけてあげましょう。これで、どんなにお腹が空いていても、決して食事は取れません。パカラ・パカラ。」
「『パカラ・パカラ』って何だよ?。お願いだから、縄で縛らないでね、鬼畜トレーナー。」
猫魔法、金縛りの術!
「猫魔法、金縛りの術ですにゃ!、パカラ・パカラ。」
「魔法なのか忍術なのかどっちやねん?。それと『パカラ・パカラ』何ですのん?。」
「それでは、失礼しまーす。よっこらしょっと。」
「マジか!、それ、やるか?。」
「ゴロゴロゴロゴロ…ゴロゴロゴロゴロ….。」
「ここで乗る?。お父さんの膝の上に乗るの?。」
「これでお父さんの動きは封じました。台所はおろか、トイレにも行けませんにゃ。ゴロゴロゴロゴロ….。」
「ゴロゴロゴロゴロ…って、呪文だったんだね、サヨリちゃん。」
「ゴロゴロゴロゴロ….ゴロゴロゴロゴロ。」
「お父さんに背を向けて、どんな顔をしているのかと思ったのだけれど、そんな顔をしていたの?。可愛いお顔しているのかと思っていたら、それって一徹さんやん。鬼の形相、星一徹さんですよね。」
「やかましいわい。飛雄馬!空に輝くあの星が見えるか。あれが巨人の星だ。」
「それ、昔から思っていたのですが、どう見ても金星ですよね?、一徹さん。金星は、宵の明星でもありますから。」
「やかましいわい。飛雄馬!空に輝くあの星が見えるか。あれが巨人の星なのだ。」
「わかったよ、父ちゃん。」
「飛雄馬、わかってくれたか。ワシは今、猛烈に感動しているぞ。・・・・。」
「父ちゃん?。」
「・・・・。」
「一徹さん?。」
「・・・・。」
「一徹サン、本気で寝ちゃいましたか。こうなると、本当にしばらくの間は身動きが取れませんね。ついさっきまで、頭のなかで豚骨ラーメンライスがグルグル回っていたのですけれど、そんな気持ちも無くなってしまいました。今夜は諦めて寝ることにします。いい夢見ろよぉ。」
「グ~~~。」
「あ~、何かムカつくぅ~。ナデナデしてやる!。」
「お~、もっとして。」
ダイエット中、空腹に耐えかねて冷蔵庫へ向かおうとした時には、迷わず猫を膝の上に乗せましょう。膝の上で猫が寝てしまうと、飼い主の精神状態に関わらず、飼い主は絶対に動けなくなります。この方法は、猫のみならず全てのペットで有効な手段だと思われます。
ちなみにサヨリちゃんの場合、夏場以外では毎晩この状態です。僕の事をカイロか何かだと思っているのでしょうけれど、ダイエット中は非常に助かっています。
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