「新しい体組成計で体重を計るのも新鮮ですね、お父さん。でも、体脂肪率が高いですから、食事にも気をつけないとダメですよ。」
「分かっているよ、サヨリちゃん。気をつけて食べているから大丈夫だよ。」
「ホントですか?。今まで感だけでやって来たでしょ?。前よりマシだから大丈夫でやって来たでしょ。もう、1ヶ月も経つのですからシビアに計算してみては如何でしょうか?。と言ってみる。」
「そうだね、実際にカロリー計算なんてした事無かったもんね。じゃ、試しに今日の食事を計算してみようっか。」
今日の摂取カロリーは、1054キロカロリー
「ねぇ、計算出来た?、お父さん。」
「もう、寝る準備に入っちゃってるね、サヨリちゃん。赤ずきんちゃんみたいで可愛いね。もう少し待ってね。直ぐにカロリー計算の結果が出るから。」
「もう寝てしまいますよ、お父さん。早く計算して下さい。」
「こんなんでましたけど~。1054キロカロリーでした。」
「計算間違いでは無いですか?。数字が少なすぎますよ。」
「それがね、何度やってもこうなるんだよなぁ~。食べてもいいかな?、メロンパン。」
「お父さん、ボクも一緒に計算してみますから、今日のメニューを教えて下さい。そして、メロンパンはダメですから。」
「朝は、カップ麺(303キロカロリー)と柿1個と玉ねぎ(小)と舞茸(500グラム)とニンニク(1欠片)。お昼は、りんご1個とベビーチーズ4個。夜は、鳥の胸肉1枚とバナナ2本と玉ねぎ(小)と舞茸(500グラム)とニンニク(1欠片)とコーンスープ。以上です!。」
「お米は食べないの?、お父さん。」
「お米もパンも食べるのなら朝かお昼だよ、サヨリちゃん。夜の炭水化物は禁じ手だよ。だから、お昼にうどん屋へ行ったり、今日みたいに朝ならカップラーメンも食べるよ。で、今日は外食する事も無かったから低カロリーだったのかもね?。今は、柿と林檎が安いから1日のメニューに組み込みました。」
「お肉とかは?。」
「お肉は鶏の胸肉オンリーだよ。牛肉も豚肉も食べてないね。鶏肉を食べない時はシーチキンでタンパク質をカバーしているよ。」
「でも、今日は青物がありませんでしたね、お父さん。青い野菜も食べないとダメですよ。」
「そうだんだよね、サヨリちゃん。青物はブロッコリーを食べているのだけれど、今日はスーパーで売ってなかったので断念しました。明日はブロッコリーも食べるようにするよ。あと、キャベツも買っておこうかな。安くなってたから。」
「もはや主婦の発言ですね、お父さん。もう1個、気になる事があるのですが、塩とか砂糖とか醤油とかで味付けしないの?。」
「カップ麺にはスープで味付けされているし、夜はコーンスープで味付けしたからプラスαは要らないよ。昨日の夜は、コーンスープの代わりにうどんと出汁スープだったよ。ブロッコリーが黄色くなって来たから、ブロッコリーうどんをガッツリと食べたよ。」
「油分は?。」
「市販製品の何かを食べれば、確実に塩も砂糖も油も入っているからね。それでカバーできると思うよ。だから、自分で作るご飯には何も入れないよ。夏場は塩を利かせるけれど、今は、脱水状態の危険性はゼロなので塩すら持ってないわ。」
「ストイックですねぇ~、お坊さん以上にストイックですよ。」
「昔のお坊さんはストイックだったと思うのだけれど、サヨリちゃん。今のお坊さんにそんな生活を要求するのは無理だよ。誰もお坊さんになれなくなっちゃうよ。インドのお坊さんなんて、お供えものが高カロリー過ぎて太っているそうだよ。」
「そうなんですかぁ~お坊さんも大変ですね。」
「そうだよ、大変なんだよ。」
「まぁ、今の調子なら体重は減らない方が不自然ですね。この調子で1ヶ月やってみましょうか。」
「でもね。」
「でもね?。」
「50キロ台が安定したら、絶対に必ず焼肉食べるから。ほっともっとの焼肉弁当食べるから!。それは、それだけは邪魔しないでよね、サヨリちゃん。あーから揚げ弁当も捨てがたい。」
「別に邪魔なんてしませんよ。その前に、クリスマスケーキの約束は覚えていますよね。」
「あ?。」
「あ?。じゃねーよ。」
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