スーパーで買ったさつまいもは芽が出ないかも知れない

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芽出ししたさつまいも
自家菜園

───芽出しさせたさつまいもいるぅ?。

同僚ワーちゃんから連絡が入る。秘密裏にさつまいもの芽出しをしていたのだという。何かある…。自信に満ちた声に不安を感じるのも不思議です。いつもそう、昔っからそう。さつまいもと言いつつ、何かのお悩み相談があると直感した。だってそうでしょう?、そんな時は猫撫で声なのだから。猫なのにハムボであった。

ハムボとはアニメ「とっとこハム太郎」の使う言葉である。その特徴は言葉の語尾に「ぅ」が付く事である。その口癖はハム太郎より数十年も古く、ハムボ(ハム太郎ボイス)と言うよりもワーボである。何の話が始まるのやら。今夜の更新は大幅に遅刻するのだろうな…。がしかし、さつまいもは欲しい。その欲求は空よりも高く、大地よりも広く、海よりも深かった。

───そして、僕は悪魔に心を売った…。

「来たようぅ」

互いにいい歳だから、それやめてと思いながらも口をつぐむ。先ずはブツを見てからである。さつまいもはやっちろのトマトの箱の中に入っている。チラ見すると芽が見えた。でも、どうやって。水につけたり、土に埋めたり、新聞紙で包んでみたり…。思いつく限りを試した結果、1本も芽が出なかった僕である。芽出しの秘密を知りたくなるも至極当然の事なのだ。

芽出ししたさつまいも

「あぁ〜…あのねぅ」

それは要らない、女の秘密を知ってもいい事などない。先手必勝である。ワーちゃんの言葉を遮り僕は質問を浴びせかける。

「どうやった?」

「何がぅ?」

「芽出しの方法」

「う〜ん、頑張ったぅ」

言っちゃ悪いが僕だって頑張った、ロボコンくらい頑張ったのだ。それでも芋の芽はまだ出ない。それなのに、水っ気も無くいとも簡単にスーパーに転がっている状態で芋が芽が出しているのだ。夢にまで見た芽であった。僕のプライドはズタズタである。この前とは別の意味で泣きたくなった。

「それぅ、キジくんから貰ったお芋さんとぅ、道の駅で買ったお芋さんだけが芽が出たぅ。芽が出て無いのはスーパーで買ったやつぅ」

「やっぱそうか。スーパーのは芽が出ないのか…」

「ところでねぅ」

「もう帰れ!」

「やだぅ!」

僕の推測は当たらずも遠からずなのだろう。素直に種芋を温存して芽出し刺せれば良かったのに。去年の小芋をワーちゃんが山ほど持って帰ったのだ。そう、山ほどである。まさかそれがこんなカタチで帰って来るとは。これで今年も芋が作れる。明日、明後日は雨。明々後日に時間を作って畑に出よう。そう思だけでもワクワクする。まだ始めてもいないサツマイモ収穫前夜くらいのワクワクであった。

───そこからが長い。

答えの出せない夏休み子供電話相談室が幕を開けた。

「次のご相談者は?」

「あのねぅ、そのねぅ…」

予測していた話の大行進である。時折、愛猫サヨリが心配そうに様子を伺う。彼はきっと、こう思っていただろう───はよ帰れ!。同感である。それでも芽が出た芋の魅力は絶大である。それなりの回答をしながら着地点を模索する。いつも同じお悩みである。その答えはいつもと同じに決まってる。言いたい事を言い尽くしたのか、僕が解放されたのは、本来ならブログ更新から1時間以上も越えてから。今夜の書く事は決めていたのだけれど、気持ちが昂っている間にと今日の話をぶっ込んだ。何とか30分で書き上げる。記事のストックが無い時は毎日が綱渡り。畑も始動した事だし、3日分ほどのストックの必要性を強く感じる。それが中々どうして超難問であるのだけれど…。

帰り際にワーちゃんはこう言った。

「芋が出来たら連絡頂戴!」

その語尾から「ぅ」の文字は消えていた。

コメント

  1. お疲れ様でした。とりあえず、芋の方は良かったですね。 日本ではジャガイモのみが発芽防止、芽止めの為に放射線照射が許可されています。サツマイモにはしない…というか出来ません。昨日、畑の物置小屋に行ったらノートがありました。下記は21年前の観察日記の抜粋です。「スーパーで売っているサツマイモはキレイに洗浄されている為に賞味期限も種芋としての寿命も短くなる。様々な環境下と方法(収穫後に土は落とし洗わずに陰干しをしてから適温で保存、そのまま放置した芋も含む)左ページのグラフのように芽だしに成功した芋の温度、湿度の計測結果から、全てに当てはまる条件は温度だった。要した日数は左下記載。極端な乾燥状態でなければ湿度は部屋の湿度と同じでも全てではないが芽が出た。的確な保存方法が出来ている種芋とキレイに洗浄された種芋とでは、種芋としての寿命の差がある。洗浄された芋は洗浄後、1週間以内に種芋利用しないと、その後は日々発芽率が落ちる。スーパー、店は洗浄後、何日過ぎているかわからないので早く芽だしする。放置で芽だし。最初に芋の上下を確認。上から芽、下から根が出る。わざと逆にすると根が最初に出てきた」…だそうです。かなり割愛しました。他のノートには「土壌分析データ」とか。この人は一生、夏休みの自由研究をやってたみたいですね。

    • ひゃー、そう言う事だったんですね。
      さつまいもの芽が出ない秘密が分かりました。
      モヤモヤが晴れてスッキリしました。
      ありがとうございます。
      21年前ですか…。
      何だかその光景が目に浮かぶようです。
      今日、畑にワーちゃんからの種芋を植えて来ました。
      その成長を楽しみに虹の橋の向こう側からも見守って欲しいです(笑)。

      • 追記。20年前の観察日記もありました。「昨年(21年前)芽だしに成功した方法と環境下の事例だけを行えば必ず全てが芽を出すのか再検証」「スーパーで購入した種芋利用の際の発芽率と種芋の寿命を再度検証」。詳しい検証内容は長くなるので割愛して、最終的な結論としては「考慮すべきは最初にまず温度。温度が適温なら次に他の原因を探す。スーパーのキレイに洗浄された芋は店によって保存状態の違いがある。洗浄されていても良い状態が保たれている店の芋は自家栽培の種芋同等の発芽率を得る事も可能」…だそうです。(14ヶ所の店の芋で試しています)。常に温かく見守っているとは思いますが、話しが出来ずに伝えられないことを残念に思うだろうから追記しました。

        • 凄いなぁ、彼女らしいなぁ。こう言う話を切り出すのに、僕はまだまだ未熟だったのでしょうね。いつも僕を応援してくれる優しい人でした。そして、マコトさんの言う通りずっと見守ってくれるでしょう。でも時折、マコトさんを通して彼女が話しかけてくれる気がしています。それはとても有り難い事です(笑)。

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