昨日、トウモロコシを収穫した。歯ぬけで人様に差し上げられない。けれど、持って帰るのも億劫だ。ハズレだよ、期待ハズレ。だから、その場で味見をしようと考えた。ジェシカおばさんも気づくまい、完全犯罪の証拠隠滅である。
───大丈夫かな?、イケっかな?。
もちろん、初めての生食である。トウモロコシを生で食べるのは初めだけれど、生食に対する抵抗感が全くなかった。だってそうでしょう?、昭和のドラマで見たことあるから。いくら過激な昭和でも、食えないものをテレビで食べたりもしないだろう。
───その場で皮をむいてかぶりつく。
これは美味しい、だって、美味いから美味しいのです。
口の中でプチっとコーンが弾け飛ぶ。歯と歯の間で粒が裂けた瞬間、ジューシーと、甘さと、爽やかさの三重奏。控えめに言ってもこの味は罪深い。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。歯ぬけで人様に差し上げられないとか言ってごめんなさい。極上の味に僕の胃袋が土下座した。
───これがファーストインパクト。
記事に書いて投稿すると、「写真が見たかった」とのコメント入る。写真を取らねば!、ついでに、もう何個か食べなければ!。畑に行くのがちょっと嬉しい。
───その前にまず仕事。
日が沈む前に畝の土に米ぬかをすき込んだ。ついでに白詰草の種もまいた。更に、ついでに大根を植える予定の畝を仕上げてから、本丸のトウモロコシを3本もぎ採った。合同写真の小玉スイカは試食用である。持って帰って冷やして食べるつもりで契った。
───そして、セカンドインパクトへ。
3本のうち、1本の皮をめくると先客登場。はじめまして、アワノメイガさんですよね?。お噂は兼ね兼ね…写真は撮らないのでお気遣いなく。愛で育てたトウモロコシだもの。虫がいても驚く事も無いだろう。喰っていいのは喰われる覚悟のあるやつだけだ。育てた野菜の何割かを自然に返す覚悟はあった。自然の恵みの裾分けである。もっと、こう、存分にやられるかと思っていたのだけれど、6分の1の確率なら上出来だ。とは言え、食べてはみたけど不安が残る。
───これ、食べて良きものだったのかな?。後で腹痛起こさないかな?。よい子は真似しちゃダメなやつじゃ無いよね?。
調べてみると、生で美味しく味わえるのはフルーツコーンと呼ばれる品種らしい。マジか…この子はフルーツコーンなんかじゃない。僕が育てた品種は諦めかけてたゴールドラッシュ。フルーツなにがしの類では無い筈だ。そう、無かったはずなのだけれど、ゴールドラッシュは生食向きのフルーツコーンの仲間だった。
───いつもの…ミラクル?。
ここまで偶然が続くと、やらせ疑惑が囁かれそうなのだけれど、これまた結果がそうなった。無知ゆえの潔白で文春砲が何故だか怖い。これが春からの計算どおりの所行だとしたら、それこそ、まさしくおそろしい子である。
───月影千草の微笑み返し。
食欲の秋、芸術の秋、読書の秋。最終回を読まぬことには死ぬに死ねない。美内先生、50巻はまだですか?。これが分かるアナタ、そりゃもうお友達です。明日は秋茄子が採り頃、歯ぬけトウモロコシも一緒に職場仲間にガツンとお見舞いしてやろう。ワーチャン唸らす自信ある。
サヨリは今日も元気です。
コメント
じぃ~と、ガン見で拝見しました。歯ぬけと言えども、コーンの一粒一粒自体はムチムチといい感じで、弾ける美味しさが伝わります。来年、この粒で粒揃いになったら‥、おそろしい子‥です。やみつきになりますよ(笑)
背が低くて、実が2、3個しかならなくて、食べられたら味まで言わない。そんな気持ちだったので美味しく食べられて大満足しました。成功体験が出来たので来年もチャレンジしようと思いました。おそろしい子…量産します(汗)。