猫を飼う……それは、突然の強行採決で決定された。他でもなく、最後まで反抗し続けたのが僕である。だって、そうでしょ? うちはね、ゆきの豪邸とは違うのだから。うちではね、ジュリアーノ待遇なんてしてやれない。
それにペットは短命だ。10年、20年、それ以上……生きてくれるのなら納得もできる。でもまぁ、数年で天に帰るであろう。今の僕が言うのは変だけれど、下手に情が移ってしまうと正直しんどい。だから猫とは関わらない。冷たくするなら最初から、優しくするなら最後まで。この気持ちが分かるアナタ、そりゃもうお友達です(笑)
猫をいじめたりしないけれど、僕は愛でることもしなかった。2階の息子の部屋で楽しく過ごせばよいだけだ。それなのに、僕のお出迎えを律儀に続ける猫でもあった。この子の社交性の高さがそうさせるのだろう。
しばらくすると、2階で静かに異変が起る。その異変を1階の僕が知る由もない。そもそも、猫反対派である僕の耳に、猫の情報など入らない。それが、暗黙のルールである。
ある日、家に戻ると猫がいた。ビシッと座って、猫は何もない空間を見つめている。ジャーーーっという音と共に。猫の名前は、毎度おなじみサヨリである。100歩譲ってサヨリは許す。けれど、何だよこれ? トイレじゃないか? トイレじゃないかよりも臭いじゃないか!
猫のトイレが異臭を放つ。アンモニアだか何だか知らないけれど、臭気が染みて目が痛い。あれだ……僕は、この感覚を知っている。真夏の工事現場に設置された仮設トイレ。これはそれと同じであった……もうね、ちょっとした兵器である。
こりゃたまらん!
即座に窓を全開放。部屋の空気を入れ替える。窓を開けると、待ってましたとばかりにサヨリは外へとバックレた。部屋に取り残された僕とトイレ。何があったか知らないが、猫のトイレはお返しせねば。
返しても返しても、次に日には戻るトイレ。
それは、ちょっとした真夏の怪談。業を煮やして問い詰めると、予期せぬ方角からのブーメラン。
───だって、臭いんだもん。
それは知ってる……。
その日から、僕の部屋がサヨリのトイレ。その数年後、猫の次は犬である。犬猿の仲というけれど、サヨリと子犬の相性が最悪だった。遊びたい子犬と嫌がる猫。子犬からのストレスで、サヨリは血尿を流し始める。それが不憫に思えて、サヨリを事務所で引き取った。
猫はトイレでうんちする。その習性は事実である。見てください。イカ耳で、ご不満そうなお顔を(汗)
この顔が、キジとらブログのスタートライン(笑)
コメント
こんにちは!
愛犬のウンチは
程良い固形となり
股間の下にかざしたティッシュへ
上手く収まります
時には食べたくなる程の光沢を放ち
ウンキが漂って来ます
サヨリちゃんはどうですか
うんこなのに、高級かりんとうが思い浮かびました。
サヨリのもウンキが漂っていますよ(笑)