ねぇ、もしかして……おじいちゃん?

ポメラ
金曜日(小説の話)

───金曜日は小説の話

 小説は誰にでも書ける。僕にもカタチになったのだから、老若男女の誰にでも。書くのが人とは限らない。その気になれば、人工知能だって小説が書けてしまうのだ。文章、イラスト、YouTube動画に至るまで。近い将来、創作物のほとんどがAIに奪われる可能性も高いだろう。機械にビン洗いの仕事を奪われた、母をたずねてマルコのように。これも時代の流れである。友人が喜びさえすればよい僕には、AIなんて無関係な話だけれど(汗)

 どうしてそうなるのか? そうなってしまうのか? その根本が金である。売り上げとか、予算とか、経費の類に他ならない。出版業界において小説とは商品である。売れる作品を書籍化するのがお仕事だ。どんなに優れた作品であろうとも、売れなければ意味がない。デビューしてから始まる地獄。不味いうどん屋が淘汰されるのと同じ原理。薬になれなきゃ毒になれ! そこは、とても厳しい世界で、無数の勇者が散った場所。なのに参入する人の多いこと。それもこれも、あれもこれも。小説を書くまで考えたことすらなかったことだ。

 なろう系作家さんたちと交流していた時期があった。一年ほど前の話だ。小説を書く人は若い人。その先入観を持ちながら、僕は意見を交わしていた。こう書けば、とても聞こえがいいのだけれど、僕は受け身に徹していた。そ、そうなんですね(汗)……当たらず触らずすり抜けて、今日もサヨリは元気です(笑)

 僕が逆の立場であるのなら、見ず知らずのじじいにマウントを取られるなんて嫌である。そもそも僕は、小説を書き上げた経験がない。僕の口から出せることなど何もない。だから、輝く未来の塊たちの意見を聞いてメモを取る───今の子は……こうなのか……え~!!!……そうなのかっ!!! そんなことを思いながら。

 そんな中、妙に〝激しく同意〟な人物が現れた。ひとりではなくて複数人。もはやこれはシンクロニシティ。ねぇ、もしかして……僕と同族? 戦闘民族サ……いや、何でもない。そんな気になったのだが、のらりくらりと話を合わす。しれっと日常会話が続く。マウントを取られることもなければ、マウントを取ることもない。年齢不詳で職業不明。多くがミステリアスな人たちだった。

「ねぇ、もしかして……おじいちゃん?」 僕の口から、これは出ない。いや、出せない……。

 時折、再々、頻繁にエロいワードが出現し始める。それは、おじいちゃんでも書きそうだけれど、デートとか、彼女とか、そろそろ結婚だとか……現実味を帯びた生々しいワードが飛び出せば、どう考えても若武者だ。偏見ではなくナチュラルに。女も男も骨になるまで。だがしかし……足腰が痛くなって、どんどん気力がなくなって、あなたの勇ましい戦士は……ひとり静かにたたずんでいる……で。そんな気になれるのだろうか? だからきっと、みんなは若い人なのだろう。そう思っていたけれど、ふたを開ければ、同世代ばかりであった。だから異世界を書いているひとたちと、妙に話が合うのに決まってる(汗)

 SNSから離れてから、どれだけの時間が経ったっけ?

 今年に入って投稿したのは、両手の指で余るほど。喧嘩したとか、虐められたとか、誹謗中傷に晒されただとか。そんな哀しい事情じゃない。単にスマホに向かう時間が取れないから。思考を小説だけに集中させていたいから。脳のスイッチの切り替えが下手だから。つまり、僕の頭がポンコツだから。まぁ、そんな理由で楽しいSNSから遠ざかっている。つまり、一身上の都合により……というやつです。寿退社の可能性はゼロだけど(汗) とはいえ、ロム専ではありますよ。投稿や発言をしていないだけでありまする(笑)

 裏ルートからのご質問があったので、今回は洗いざらいを文章にしてみました。現場からは以上でした(笑)

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