───魚、さかな、サカナ〜♪
3月7日は魚の日。
さかなジャパンプロジェクト推進協議会が制定し、記念日は2017年(平成29年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。その所以は「さ(3)かな(7)」と読む語呂合わせから。つまり今日は、「お魚を食べましょうデー」なのです。天ぷら、から揚げ、煮魚、焼き魚に蒸し魚。魚料理も多々あれど、僕ならやっぱり握り寿司。
───キングはやっぱり握り鮨。
幼児期は、森の石松の「寿司を食いねぇ」で。少年期は、テレビアニメ「ど根性ガエル」のOPで。青年期は、シブがき隊の「スシ食いねェ!」で。幼少期から青年期にかけて刷り込まれた握り寿司のイメージは強く、特別な日の魚料理といえば、いの一番に握り寿司が思い浮かぶようになった。そんな国民的料理の代表格、握り寿司にひとつの疑問が浮上する。
───なんで落語に握り寿司が出ないの?。
古典落語に握り鮨が出てこないワケ
この数年、落語を聴いている時間が長くなった。きっかけはYouTubeで聴いた「猫の皿(3代目 古今亭志ん朝)」という噺から。それから偶に落語を聴くようになり、ご贔屓の落語家さんは、古今亭志ん朝、立川志の輔、柳家さん喬が僕の落語家三銃士となる。僕は、様々な落語を聴くタイプではない。逆に同じ演目を何度も聴き返すタイプ。それらの噺に寿司の「すの字」も出てこない。
蕎麦の花言葉は、恋人。
───蕎麦や鰻は古典落語で良く耳にするけれど、お寿司が出る噺ってあったっけ。
魚の日にちなんで、握り寿司が登場する演目を探してみると、「にぎやか寿司」と「寿司屋水滸伝」の噺が有名どころなのだとか。もっとあっても良さそうなものなのに。お金もちのお殿様や若旦那が出る噺だって沢山ある。
謎は深まるばかりだった。
だってそうでしょう?、べらんめぇー、てやんでぇー、しゃらくせぇー、一昨日来やがれ。粋で、いなせで、せっかちな、江戸っ子の食べ物と言えば江戸前寿司でしょ?。
───一心太助だって、僕の記憶が正しければ握り寿司を食べてたし。
その謎への回答が、浜松の寿司屋 菊一本店の公式ブログに詳しく記載されていた。寿司のプロの見解なのだから間違い無いだろう。ちなみに2022年3月5日の記事は、「レストランの定番メニュー「スパゲティ」の歴史」である。
───なんで?また一つ謎が増えた。
握り鮨が現代のような座敷で食べるご馳走の感覚で捉えられるようになったのは戦後になってからです。
きくいち日記「寿司の落語は…?」より引用
森の石松は幕末の人で、ひろしとピョン吉、シブがき隊は昭和のテレビ。僕が勝手に江戸時代初期あるように感じていた握り寿司がメジャー化したのは戦後から。つまり、古典落語の時代から、握り寿司は外れた存在だったのだ。
───つまり、寿司は新しい食べ物。
魚の日から落語へ、落語から江戸前寿司へ、江戸前寿司からスパゲッティ?。連想ゲームを紐解くと面白い話が転がっているもので、今日は数十年ぶりに小僧寿しを食べようと思います。
寿司だけに記事ネタを兼ねて。
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