辛い時間は長く感じ、楽しい時間は短く感じる。それを心理学で時間圧縮効果と呼びます。楽しければ楽しいほど、脳が感じる時間の流れが加速した体験は誰しもあるもの。かく言う僕も同じ体験を積み重ねて来ました。話は中学時代に遡ります。青い春という名のダンスが真っ盛りだった頃の話。
デジタル腕時計が普及し始めた1980年。中高生を中心にとあるゲームが流行しました。名付けて「1分ゲーム」。ルールは簡単「00:01:00」。ストップウォッチ機能を利用し体感だけでジャスト1分を目指すゲーム。ストップウォッチが珍しかった時代。デジタル表示も珍しかった時代。今なら100均で買えるデジタル時計ですら、僕らの恰好のオモチャだったのも遠い昔話。このゲームから僕らが得た教訓は、『人間の時間感覚は曖昧で、たった1分の時間でさえ計れない』という事。
時は流れ1983年(昭和58年)。僕らの体感時間を更に大きく狂わせるキラーコンテンツが登場。マリオ、ピーチ姫、クッパ…そして土管。僕らのスーパーマリオブラザーズ。みんな大好きファミコン様だ。もうね、何時間でもやってられた。何時間でもコインを取っていられた。朝から晩までプレイしても全然足りない、物足りない―――使えもしないコイン集めの銭ゲバだった。
マリオと過ごす一日は早い。あっという間に過ぎ去る時間。日曜日の夕暮れ時、ふと思い出す…「中間テストって…明日からだっけ?」。お茶の間から聞こえる「このぉ~木、なんの木、気になる木♪」から現時刻は認識出来た。そうやって机に向かう一時間は長く感じられたのも不思議です。そこで思う―――「ゲームやってる時間の進み方、おかしく無いかい?」―――昭和から続く僕の長年の疑問にひとつの回答が提示されました。VR実験という形で。
「バーチャルリアリティでの時間圧縮」という研究報告
5月3日に科学雑誌『Timing & Time Perception』に掲載された新しい研究は、参加者にVRゲームプレイ中に5分経過したと思ったら申告してもらうという実験を行ったところ、平均72秒も超過してしまったと報告しています。
ナゾロジー「ゲーム中、時間の流れ早すぎない? VRで「時間圧縮」効果が確認される」より引用
VRには思ったよりも早く時間が過ぎてしまう、強い時間圧縮効果があるようです。
この実験はサンタクルーズ校の学部生41名が参加して実施された。血気盛ん好奇心旺盛だった昭和の僕なら志願してでも参加するだろう。だって面白そうじゃん。使用機器はモニターとVRヘッドセット。僕は当然未体験。深夜ラジオで伊集院光に熱く語らせたVR。友達を追い返したくなるほど凄い奴らしい、二つの意味で。ちなみに、100円ショップ ダイソーでVRゴーグルが500円で売られている。DAISO公式『日本テレビ「スッキリ」で紹介されました』からの記載も確認。買うか…ゴーグルV…。
そんな、見た事もやった事も無いVRと、慣れ親しんだモニタの両方で、学部生は迷路ゲームをプレイする。もちろん時計は見えないルール。ゲームを始めて5分経過。そう自己判断したらゲームを中断。それを双方の機器で行う。プレイの順番はランダムにより決定。
単純に体感時間に大差は無いものだろうと勘繰る場面だけれど、その差が顕著に見えたのはVR版を先にプレイした学生グループだった。モニタ版から始めた学生に比べ平均で72.6秒も長くプレイしたのだ。つまり、28.5%の時間圧縮が起こったと言える。詳しい内容などはナゾロジーへのリンク先からじっくりと確認してほしい。ここから先は勝手にイメージを膨らませる事にする。
VRの極論から見える怖い未来
先ほどの実験記事を読みながら考える事は幸せの法則。楽しければ高まる時間圧縮。何不自由無く生まれて贅沢を極め冥途へ渡る富豪たち。富豪への道を切り開いた先駆者の話では無くて、その子供とか身内とかの話。お金にも時間にも困らない人生はあっと言う間に終わらないかい。う~ん、今は羨ましいのだけれど、出来れば代わってあげたいのだけれど、余計な心配をしてみよう。
VRで遊ぶ―――ただのゲームでこの数字。リアルで天国モードな人たちは24時間、時間圧縮効果が働いていると仮定しよう。てか、絶対そうなってる。楽しいんだもの。24時間、キャバクラとかホストクラブで豪遊している状態だと思えばイメージし易いかも知れない。
では電卓を弾いてみよう。
一日の28.5%は6.84 時間。 8時間の睡眠時間を差っ引いて計算すると4.56 時間。 一年換算してみると1664.4時間。 一年の日数に換算すると69.35日。 日本人の平均寿命 84.21 歳 (2018年)で考察すると5839.9635日 大富豪の人生時間圧縮効果は15.9999年≒17年
これはただのお遊びで、全てのお金持ちに当てはまる数字では無いのだけど、楽しい時間は短く感じられるもの。それは幾つになっても感じる事実。それはアナタも同じでしょ?。そこで、楽しい時間が長い人ほど人生で体感可能な時間は短く感じる。そんな予測は成り立つ。だってそうでしょう?、仕事中に「もう、5時だよ。今日も楽しかった」って一日が人生に於いて何日ある?。合コンとかね、合コンとか、合コンのある日なんかの一日は長く感じられたものだもの。
で、お金持ちは、お金持ちだから、好きに生きてくれて良いと思う。体感的に時間が17年分早く過ぎ去ったとしても大丈夫。十分楽しい人生だったと思います。庶民をイジメさえしなければ上出来。人類が金融システムを開発してから一度も治らない病だからそこは妥協する。あまり理不尽な事はしないでね。
ちなみに「一日の28.5%は」とGoogle検索に入力すると瞬時に答えを返してくれます。やるじゃん、Google。
お金持ちの話はさて置き、VRが普及したら人生時間圧縮効果の波は庶民へも。休日、休み時間、睡眠中…みんなVRゴーグルを装着して夢の世界を楽しむ未来。普通に考えて、そう遠い未来ではありません。大人は良いけれど子どもたちを想うと不憫に思ってしまうのです。なんか…人生損しちゃってないかな?。とか。
そして、更にVR技術が発展してコンタクトレンズ化でもされたら、それが普及したら、スマホのように半ば義務のようになったとしたら…スマホすら持たない僕から見れば恐怖しか感じられません。今でも「気が付けばジジババ」。それが、より一層加速する未来。仕事に追われている方がまだましだと思ってしまう、僕の方がおかしいのかも知れません。ただ…気持ち悪い感じ。何だか釈然としない気持ちもあります。
バーチャルで楽しすぎる人生を!。人類は一度だけでも立ち止り、幸せについて考え直すターニングポイントに立たされているのかも知れませんね。さてと…ダイソーでも覗いてみますか(笑)。
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