おいおい、真っ赤じゃないの?
大丈夫か?、サヨリさん!
それは、愛猫サヨリにマグロの刺身(半額)を食べさせている時に起きた違和感。食事の後のゾンビのような顔で僕を見上げるサヨリさん。マグロ食べてたよね~、ひ…ヒューマンなんて食べて無いよね~。ゾンビキャットの顔を慌ててティッシュで拭いた。そこには、真っ赤に染まるティッシュペーパー…。
年齢も年齢なので、吐血の可能性を真っ先に疑ったのだけれど、出血は左側の口の付け根からだった。幸いにもサヨリの出血は直ぐに止まり、一晩このままで様子を見ようかとも思った。そう、思ったのだけれど、ティッシュを口に当てるとビクンと顔を背けるサヨリさん。
殺すぞ、お前!
明らかに痛みを感じている反応だった。
口に違和感を感じている風で、何度も手で口を触っていた。このままにしては寝られない。エリザベスカラーを買いに飛び出したものの時刻は23時を回っていた。コロナ禍の影響で開いているはずのスーパーも10時で閉店。エリザベスカラーのような特殊物。今夜入手する事が困難だと判断し、日清どん兵衛特盛りを買って帰った。
どん兵衛はエリザベスカラーの代用品として使うのです
どん兵衛のエリザベスカラー、うちの猫には合っていた
どん兵衛のエリザベスカラー代用はTwitterでも話題になった。なので、どんカラー(どん兵衛のエリザベスカラー)の知識は持っていた。それがサヨリさんに有効な手段なのかについての疑問はあった。サヨリさんは、エリザベスカラー経験がゼロな子だったから。突然に顔の周りを障害物で覆われたらパニックにならないか。そちらの方が心配だった。
あれこれ考えても時間の無駄。パニックったらその時に次の一手は考えよう。という事で、コンビニ(ファミリーマート)でどん兵衛の特盛りを買って帰った。
どん兵衛のエリザベスカラー、装着
何事も無かったように僕を出迎えるサヨリさんは可愛い。
あれから出血も無いようなのだけれど、念のためにどん兵衛のエリザベスカラーを突貫工事で作った。どん兵衛の中身を外に出し、ハサミを使ってサヨリさんの頭を通す穴を開ける。どん兵衛の底はうまい具合に出来ていて、高台部分に沿って切り抜くとサヨリさんのがスッポリ。この為に設計したように、サヨリさんの頭がスッポリと入った。
日清さん、ありがとう。
サヨリさん、しばらくの違和感との闘い
どん兵衛の容器で頭部360度を囲まれたサヨリさん。案の定、5分ほど後ずさりしたり、キョロキョロ周りを見渡したりして落ち着きの無い状態が続く。顔はとても不機嫌だった。この状態が長引くのであれば、残念だがどん兵衛を外さざるを得ない。
サヨリさんを観察しているうちに喉が渇いた。冷蔵庫のカルピスを取り出そうとドアを開くと、サヨリさんが足元に駆け寄って来た。
…ミルク…飲む?
冷蔵庫の中にはサヨリさんのミルクが数本ストックされている。普段、僕が冷蔵庫を開けても知らん顔しているのだけれど、ミルクが欲しいのみサヨリさんは僕の足元で催促をする。
あ~、あ~…
どん兵衛を被った猫がミルクを催促。半信半疑でミルクを器に注ぐと普通に飲んだ。ミルクを飲んだら落ち着いたのだろうか、サヨリさんはどん兵衛姿で寝てしまった。
翌日、どん兵衛の方向を逆に
どん兵衛を被ってから二日目の夜、サヨリさんは僕を夜の散歩に誘った。
どん兵衛は相変わらずサヨリさんの顔をガッチリとガードしている。見ようによってはキン肉マンに登場する超人のような井手達だ。ただ、外でどん兵衛は目立ちすぎると考え、一度どん兵衛をサヨリさんから解除。どん兵衛はグスグスのユルユルだった。スポっと入ってスポっと抜ける。もはや、猫が自分で外すことも可能なほど首を通す穴は巨大化していた。そこでふと思う。
これ、反対向きだったら視界も広がっていいのにね…
レッツ・ビギン!、とにかく何かを始めよう。そう、河野先生が言っていたセリフ(飛び出せ!青春)を想い出し、どん兵衛を反対向きに被せるといい感じに。
そのタイミングで手で顔を触ろうとするサヨリさんだったのだけれど、どん兵衛はサヨリさんの手を見事にブロックした。これはイケる、イケちゃう。そのまま夜の街へと散歩へ出かけた。歩行も可能、走るのも可能、アスファルトに背中を擦る事だって出来た。
どん兵衛は反対向けの方がサヨリさん向きなのかも知れない。
どん兵衛エリザベスカラーの寿命は2日間
3日目。
お揚げのどん兵衛がサヨリさんの手によって粉砕された。真ん中からパカッと割れてしまって、テープで補修すれば治るのだけれど、天ぷらそばのどん兵衛のストックがあったので取り換えた。
この頃になると、サヨリさんもすっかりどんカラーに慣れてしまって、あっても無くっても関係ないようだった。相変わらずご飯は僕が食べさせているけれど、ミルクと水とトイレはひとりで勝手にやっていた。今が冬ならば、マフラー代わりにずっとさせていても良いくらいの馴染みようだ。気が向けば、いつものように散歩に誘う行動も見せる。
突然のケガで愛猫にエリザベスカラーが必要な時。耐久性に問題はあるものの、日清どん兵衛での応急処置は可能だと思います。他にタオルでもプチプチ(気泡緩衝材)でも段ボールでも代用可能です。もしもの時は、猫ちゃんに会った方法をチョイスしてみて下さい。
軽さが幸いしたのかも?
エリザベスカラーを嫌う猫は多いらしい。
猫の定番、鈴付きの首輪さえ拒否する猫も多いのだ。エリザベスカラーなど拒否されて然りべき存在。サヨリさんは首輪慣れしていたけど、エリザベスカラーは初めてで、どうなる事かと思っていた。
今になって思う、どん兵衛カラーの軽さが相当幸いしていたと
エリザベスカラーは安くても1500円ほど必要で、愛猫が使ってくれないと泣くに泣けない価格設定。うちの子はどうかな?。そうお考えでしたら、取り敢えずどん兵衛という手もアリだと思います。どん兵衛カラーは、廃材利用なので基本タダ。
仮に猫に気に入ってもらえなくても捨てるだけ。なので、どん兵衛食べたついでに猫ちゃんに試してみては如何でしょう。しくみは市販とエリザベスカラーと同じなので、どん兵衛でダメなら別の手を講じる余裕も出来ます。
今回のような急なアクシデントは何かと無駄な動きが多かった気がしています。何事にも準備は大切ですね。
どん兵衛の中身の行方
どん兵衛の中身は、ダイソーで購入したレンジで簡単ラーメンの中に入れ、お湯を注いで食べました。100均のラーメンどんぶりは、袋めんを作るために持っていたのですが、カップ麺でも普通に作れるので重宝しました。
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