───時間が浮いた。
待ち時間と言うより、待たされ時間である。幼馴染から呼び出され、ぶらり散歩気分で事務所を出た。野暮用である。ポメラも、iPadも、iPod touchすら持ってない。手持ちはArrosスマホのみである。そう、1円スマホ1個だけ。待ち時間がじれったい、玉置くらいじれったくて、スマホに求めた安全地帯。
───スマホから記事なんて書けないか?。
スマホだからネットに繋がる、もしかしたら書けんじゃね?。ダメ元でダッシュボードへアクセスすると、普通に管理画面が開いたのに驚いた───お前、凄いな。スマホ片手にブログを書く未来があるなんて。そんなの想像すらしなかったけれど、この状況にほくそ笑む。とは言えスマホはスマホ。いざ書き始めると画面が小さい。文字が小さ過ぎて想像以上に面倒くさい。小さな画面の勝手は悪く、最低でもiPadサイズは必要だ。
───時間が惜しいから何か書こう。
夏休み、おやつと言えば、スイカにトマトに蒸し芋。昭和40年代、小学生にとってアイスクリームは高嶺の花だった。なんなら都市伝説のカテゴリに属する立ち位置。あるんだぁ〜実際、みたいな。
唯一、アイスクリームの仲間と言えばチューパット。チューパット、チューパッド、ポッキン…。その呼び名は地方で様々。無垢な僕はチューチューと呼んでいた。お気に入りはオレンジ味。当然だけれど真ん中で折れないタイプでパピコ登場はずっと先。これが分かるアナタ、そりゃ、もう同胞です。
炎天下、半ズボン、白い巨人の野球帽。釣竿とバケツを持って瀬戸の海原に針を投げる。昭和だもの何でも釣れる。調子良ければ真鯛も上がる。竿の先、鈴の音が鳴るまでチューチュータイム。チューチューを咥えながらキラキラ輝く海を見てると、いろんな大人から話しかけられる。それがひとりやふたりではない、昭和だ。何を答えて良いのか分からず、取り敢えず笑顔を振りまく。
───あ〜、大人って面倒くさい。
しばらくすると学校の友達がチラホラと現れる。それぞれが様々なアイス片手に仕掛けを作る。チューチューは僕だけだ。テレビで見た夢のアイスを尻目に、魚どころかアイスの味が気になった。友達の一人が差し出すスプーン。こ、、、これは!。ミーちゃん、ケイちゃんの宝石箱。それは、メチャクチャお高い高級アイスでございます。
───く、くれるの?。
炎天下の一口は、まさに味の宝石箱。子供の世界でも経済力がものを言う。その日、僕は宝石箱の子分に徹した。サウスポー、UFO、モンスター…。ピンクレディが熱かった夏の日の想い出。こんな小さな板の上から、夏の記憶を書くなんて。
───お、ま、た。
顔を上げると奴がいた。
ニヤニヤしながら仁王立ち。半分に折ったパピコを僕の鼻先に差し出した。宝石箱から四十数年。
───俺もお前も成長しないねぇ。
コメント
頭の中、井上陽水さんの少年時代が流れてきました。なんだろ?この気分?ミニシアター系の映画、観た後みたいな‥。あぁ、懐かしの昭和‥。
子供の頃の想い出は、
些細な事でも歳を追うごとに輝きを放ちますね。
何もなかったからこそ印象深いのかも知れませんね。
1番目のコメントありがとうございました
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コメントありがとうございます
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