昨日の麻婆豆腐にうどんを入れたら

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ぐるめ・試食

───10年に1度の寒波が痛い。

寒いとか凍えるとか、そんな感覚を通り抜け、メット越しの風が痛い。それは、ほっぺから小型エイリアンでも産まれそうな痛みであった。その痛みに触発されて辛いものが欲しくなる。カーッと胃袋からあったまる辛いものとは何ぞや?。カレーライスを筆頭に脳内をググった結果、久しく食して無かった麻婆豆腐が浮上する。とは言え先日、激辛引退を表明した身である。無理は良くない。辛さを控えて丸美屋の辛口で手を打った。コタツから一歩も出たくない冷気の中で、熱々のご飯と熱々の麻婆が芯から僕の体を温めて、今日もサヨリは元気です。

───その翌日、つまり今日。

天を仰ぐと粉雪であった。10年に1度は伊達じゃない。雪降らぬ街に雪が振る。フライパンの中には昨晩残った麻婆豆腐。喰うべきか喰わざるべきか…否、喰うべきである。瞬時に麻婆丼が脳を掠めたけれど変な時刻に米を炊くのも気が引けた。幸か不幸か冷蔵庫の中を覗けば茹でうどん。とは言っても、ここはうどん県である。ストックうどんが無い方がどうかしている。しかし、この組み合わせには個人的な大きな問題が残されていた。

───ぼかぁ〜ねぇ、麻婆うどんを食べた事が無いんだよ!。

美味いのか?、おい!。

麻婆豆腐の味は知ってる。茹でうどんの味も知ってる。味の想像も大体分かるのだけれど、でも、それってどうよ?。そんな不信感が拭えない。喰っていいのは、喰われる度胸のあるやつだけだ。腹を決めて熱々の麻婆豆腐の中に茹でうどんをぶち込んだ。これでもう引き返せない。麺をほぐしながらさらに煮込むとグロテクス。想像どおりの見栄えの悪さが具現化した。調理の手間は増えるけれども、うどんの上に麻婆豆腐を乗せるべきだった。何事も見た目は大事。次回からそうすべきだと学習した。

───で、そうなるのか…。

グロ紅く染まった麺を啜ると全く別の世界が見えた。どうしたよ?、こいつ、うまいじゃん!。鉄鍋のジャンにありそうじゃん!。麺の1本1本に絡んだ麻婆が憎らしいじゃん!。昨日のカレーと同じように、一晩寝かせた麻婆のコクが辛さを抑えて旨味が引き立つ。そんな満足感が口の中に広がった。控えめに言って店に出せる。そんな気持ちにもさせてくれる。麻婆豆腐とうどんのコラボ、食わず嫌いで半世紀。あの嫌悪感は何だったのか?。小さな後悔と大きな喜び。滅多に麻婆を欲しない僕だけれど、麻婆豆腐が残った翌日はうどんで決まりだと心に刻んだ。初めての麻婆うどんは身も心も芯から暖めてくれる味であった。残念ながら写真は無い。

次はいつ食べるのだろう…。

コメント

  1. このレシピ、麻婆豆腐をかけるのではなくて煮込むからこそ、よく絡んで美味しくなる‥とかあるのかな?。だとしたら、見た目よりも味優先!。グロテスクでも作ってみようっと♪。麻婆豆腐煮込みうどん(笑)。

    • 勢いで作ってしまったマーボーうどんでしたが、こさえてみると視点が変わりました。こいつはオススメです(美味)。

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