レインボーブリッジ、封鎖完了!

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何でなん
雑記・覚書き
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仲良しの社長の顔を見に行くと、若い社員さんが泣きついた。

───レインボーブリッジ、封鎖出来ません!。

な・に・ご・と?。

見せられたのは証券会社からのメールであった。ざっくりと内容を説明すると、某証券会社から新たに認証パスワードを登録しろと書いてある。二段階認証の催促に期限を添えて。つまり、指定日までに自分で決めたパスワードを登録すれば良いのだ。

───そう、誰にでも出来る簡単なお仕事デス。

とは言え、言うは易し横山やすし。僕だって関わりたくない案件である。だってそうでしょう?、幾らか知らないけれど大金が動く株の取引アプリである。責任重大、後が面倒、おいそれとは手が出せない。

それはアナタも同じでしょ?。それに頭を突っ込みたがる人間は、たいてい悪人だと相場は決まっている。小者の善人が関わって良い話じゃない。

───そっか、そっか。だが断る!。

そう切り出すと、社員さんの顔から血の気が引いた。口には出さないものの、エ?。今、それ、言っちゃう?。そんな顔で僕を見つめて、今日もサヨリは元気です。

しゃぁ〜ないな。ジェシカおばさんの事件簿、やりますか。

───まずはメールが本物かどうかの確認をば。

これが決まらないと話が前には進まない。

「社長、株のアプリを開いてよ」

「おう!、何でや?」

「本物だったら同じアナウンスがアプリからも表示されるから。それが無ければ詐欺だから」

いちからか?、いちから説明しないとダメなのか?。社長はアプリを開き僕に突きつける。人間レベル70のボケですか?。レベル55からのキツ目の突っ込み、入れてさせてもらっても良いですか?。

「ログインしてよ」

「おう!、何でや?」

「本人認証しないと、お知らせの確認が出来ないでしょ?」

詐欺と思われたメールと同じ内容のお知らせがアプリの中で確認出来た。疑いは晴れた、本物である。「社員さん、縫合はお願いね」大門未知子が如く、後は任せてオペ室から格好良く立ち去ろう。

───出来なかった。

さっきまで居たはずの社員さんの姿が消えている。逃げやがったな、あの野郎!。実はここからが面倒なのだ。経験上、パスワードを一緒に決めると後々が厄介なのである。

───キジトラさん、うちのパスワード何んやったかな?。

知らんがな。

年齢問わず数年後、このパターンに陥る場合が実に多い。だから勝手にやって欲しいのだけれど帰してくれる筈もない。やりたくねぇ!。誰の目からも一目瞭然の仏頂面で作業再開。

初期設定とパスワードは舐めちゃダメ!。

───それ文字数短い!、英数も入れて!、ちゃんと覚えた?、オレ知らんで!、後で聞くなよ!、今月が誕生日?、そりゃおめでとう。

開けゴマ!。アプリを開く魔法の呪文を決めてもらって、パスワードの登録を終了させる。

「毎回、このパスワード入れんとアカンのか?」

「当たり前やろ?」

「おう、何でや?」

───言って良いのは、言われる覚悟のある奴だけだ。

何でや、何でや、何でや…。僕の頭の線が一本キレた。

大金が関わる大切なアプリをですね、そんなぶらり散歩気分で誰にでも見せちゃダメなんですよ。相手が悪けりゃお金どころか命まで取られるから。それと、らくらくスマホ。そろそろ普通のにしてくれない?。使い辛いったらありゃしない。iPadが良いわ、iPad買って、iPad買え!。

この後、僕からの小一時間のレクチャーとお説教が始まったのは言うまでもない。伝えるべき事を伝え、僕はスマホを取り出した。家の玄関までが遠足です。社員さんにも結果の報告をして置かないと。

───レインボーブリッ爺、封鎖完了!。

今度、おうどん奢ってね(笑)。

コメント

  1. お疲れ様でした。こういうの、気疲れしますよね。実質的労力じゃなくて。でも、やってあげちゃうんだ‥。報酬はうどんでいいんだ‥。レクチャーもあるんだ‥。そりゃあ、近くにいたら頼みますよ。あ、私はうどんの後に、逸コーヒーも付けます。デザートもいかがです?。(私が食べたいから。)うん?それとも、スタバがいいですか?(笑)。

    • 行く行くスタバ!。ハードルが高いんですよ、何つーか、若者と意識高い系の結界が破れなくて未だに入れずにいます。数は少ないですけれど、何処の社長さんも何十年ものお付き合いですから、まぁ、出来る事はそれなりにです。そこを上手に利用するのが商才なのでしょうけど、僕にはその才能は無いようです(汗)。

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