ポメラＤＭ２５０のユーザー辞書を鍛えています

───ワープロは鍛えると強くなるとぞ！。

これは学生時代の友人の名言である。

１９８０年代後半、僕らの主戦力はワープロであり、キーボードが叩けるだけで「ピアノ弾けるの？」くらいの価値があった。ねるとんの中心で石橋貴明が「タカさーんチェック」と叫び、浅香唯がスケバンヨーヨーを振り回し、必殺仕事人の中村主水がワープロのテレビＣＭに出演していた頃の話である。

Windowsが生まれる遙か前、パソコンの漢字変換能力はアホの活き作りでしかなかった。そんなパソコンがワープロを完全撲滅させるには、この先１０年余りの時間を要することになる。

───時代はワープロからＰＣへ。

僕はＰＣからポメラへと移行した。暇を見つけてはポメラを鍛えた。それはポメラＤＭ１０からの系譜であり、ポメラＤＭ１００へと受け継がれる。そして、ＤＭ１００から新型ＤＭ２５０へとユーザー辞書を引き継ぐ事になる。

───これは…。

ＤＭ１００とＤＭ２５０との漢字変換機能の差は歴然で、試しに数日の間、ユーザー辞書の移行無しでブログ記事を書いたのだけれど、漢字変換でイラッとする場面がほとんど無い。

───まぁ、ご立派になられて…。

中学生だった近所の子供がドクターＸにでもなって帰ってきたような印象である。変換に失敗しないのだ。それとも文豪な方々の語彙力があれば不満も出るのだろうか？、僕の作文レベルなら即戦力なのは言うに足らず。ドラえもんの四次元ポケットくらい変換の引き出しが広い。

これにユーザー辞書データを加えたら。

そう思うだけでアトムが目を覚ました瞬間の天馬博士の気分にもなる。その証拠に最近の文字数がメチャメチャ伸びてるのも事実で、後でそれを削っているのが現状である。削っても削っても文字数が減らない。

───ではでは、ユーザー辞書のエクスポートをば。

僕のユーザー辞書の使い方は異常である。メーカー推奨とはビッグバンとオードリーヘップバーンくらい違うのかも知れない。漢字変換はマジカルバナナ、詰め込む単語は連想語。この方法、高齢者には特にオススメ。ただし本人以外に使いこなせない諸刃の剣。

だってそうでしょう？、僕らの日常会話は「あれ」と「それ」と「ほれ」で成立している。名詞や名称が出ないのだから「あれ」と「サイレントに出てた、ジャニーズの…ほれ」とで会話をつなげる。マジカルバナナの末、「あさがおの旦那」で話はまとまるのだけれど、本人を前にして「いつもテレビで見てるよ、誰やったかな？」と普通に言えるのも年の功で、サヨリは今日も元気です。

だから自分が使うであろう単語を予測して「あれ」でユーザー登録しておく。「あれ」で変換すれば、自分が使いそうなのに覚えられない単語が並ぶ。記憶に自信がついたら辞書から削除の繰り返し。

ドラマや映画の題名は記憶に残るのに俳優名が覚えられない時は、題名変換で俳優名が出るようにしている。「かけぐるい」で「浜辺美波」が出るような感じある。ちなみに、最近お気に入りの森川葵は「はやい」で登録し「ワイルド・スピード森川」に変換される。彼女の動画をYouTubeで見たのだけれど、この子は凄いよ、いやマジで。

元々、語彙力に乏しい脳である。覚えたくても覚えられない。思いつけば辞書登録、よきフレーズも辞書登録、とりあえず辞書登録。地頭の足りない部分をユーザー辞書で補っている。iPadもWindowsも同様に。

───これは良きかな。

新たなフレーズを仕入れたら、それを使いたいだけで今日の記事ネタを変える事もざらである。それはスマホガチャでレアカードをゲットのと同じ。すぐに使いたくなるのと似た心理。うまく使えたときの脳汁たるや自己満足の極みである。その為だけのコレクションが僕のユーザー辞書の中身である。

───未来のブロガーにとって語彙数は武器となる。

ブログを書くうえで言葉数は武器となる。ブログに難しい言葉は不要論もあるのだけれど、Google検索に掛かるのは金太郎飴のような記事ばかり。それで近々登場予定の執筆ＡＩに勝てるとでも思っているのか？。直子の代筆とはワケが違う。

あっちは秒で数万記事を生産可能。最初はザクな文章でもやがてガンダムへと進化を遂げるに決まってる。Yahoo!ニュースも機械が記事を書く頃になると、ブログも「人間 VS ＡＩ」の構図になるのだろう。

───あなたAIなの？。

そう言われないよう、独特の文脈とユーザー辞書は鍛えるに越した事はない。未だ発展途上の我が身だけれど、裏を返せばすっぱ抜くチャンスでもあるのだから。