───大根全てが売り切れた。
畑の隅っこに植えてた大根売り切れた。もう少し置いていたかった。けれど、オカンが正月用の大根要請が飛び込んだ。大丈夫、大丈夫。第二弾、第三弾と大根は育成中なのだ。ナンボでもある。
第一弾の大根を全部抜いたら土地が空いた。
───次はナニを植えてやろうか?。
慌てる事は無い。ここは春まで寝かせて置こう。せっせと溜め込んだ枯れ葉と米ぬかをすき込んで気が変わる。この土がおかしい。何処までもスコップが入る。力を入れずともズボズボ掘れてしまうのだ。
───この土中で微生物とらやが爆発している雰囲気あった。
こんなん惚れてしまうやろ?。考えてもいなかった別のストーリーが頭に浮かぶ。ここで発酵堆肥を作ろう。
───そもそもここは、野菜を植えるのに適さない場所だった。
夏には柵の横で雑草と笹が生い茂る。つまり、害虫が飛び火する可能性が高い。だから葉野菜作りに適さない。さらに柵の外から地下茎を伸ばす笹の侵略。だから根菜にも適さない。ここは、定期的に掘り起こす宿命と隣り合わせの場所だった。
───堆肥枠どうしよう?。
貰った土管を縦に埋めると高さがあった。良い感じの土留めである。強度も十分、エコさも十分。堆肥枠として十分使える。
とは言え、数が無いから横に寝かしてその場を凌ごう。20本もあれば良い感じに整うでしょう。土管の段取りは来年に持ち越すけれど。
───発酵熱で笹退治出来ない?。
この笹は猪に次いでの驚異であった。だってそうでしょう?、気を抜くと太い地下茎を伸ばし、畝の横からひょっこりと笹の葉を出すのだ。兎に角、うざい存在だった。だから見つけ次第、掘り起こして対処している。それは終わりなきモグラ叩きゲームであった。
その地下茎の通り道が大根を植えた場所である。「何故そんな場所に大根植えた?」その疑問への解答はシェフの気まぐれサラダ。何となく空いていたから。そんなぶらり散歩気分で植えてみた。悪手と知りながら大根植えたら大漁だった。こんな事もある。
───でも悪手なのには違いない。
この場所でガンガンと発酵させれば、笹だって発酵熱で枯れたりない?、しちゃわない?。嫌でも頻繁に掘り返す必要性があるのだ。瀬戸際対策、それだけでもやる価値あった。カルスNC-Rも視野に入れて。
───今からここをキャンプ地とする。
発酵中の枯れ葉の山は既にある。湯煙立ち上る枯れ葉を選び、移動させ土と混ぜ合わる。その作業中、畑の横で車が止まった。弟だった。畑で会うのは初めてだけれど、オカンから野良仕事をバトンタッチした情報を得て、ちょいちょい覗いていた事実が発覚して、今日もサヨリは元気です。
───もっと早くに言えば良いのに。
今は何も無いからと、九条ネギを抜いて手渡す。ゴジャゴジャと畑の話をしている最中、めだかの話が浮上した。弟の趣味はめだかの学校だった。
「暖かくなったらPSBあげよか?。夏にはどうせ増やすから。めだかでいるやろ?、ミジンコの餌だっけ?」
と話し掛けた途端に特大ブーメランが返ってきた。
「光合成細菌か?。山ほど家にありますけど、何か?」
今、家で10リットルほど培養してるらしい。めだか民はPSBの越冬くらい難なくやってしまうのだとか。
───灯台もと暗し。
だったら早く行ってよねぇ(汗)。来期からのPSBまでもがオートメーション完了です。
コメント
弟さん、心強い味方が参上ですね!。まぁ、立派になられて‥。小学生最後のクリスマスケーキの選択権、譲った甲斐がありましたね(笑)。。それにしても笹。柵の外からの侵略とは実に厄介ですねぇ。自分の畑内なら、全て根こそぎ掘り起こして駆除するところですが、それは出来ないし‥。数年前、今、私の父が住む家も、隣の家から笹が侵略してきました。田舎のご近所関係事情で、とやかく言えない上に父も高齢で庭の管理が大変。そこで、とりあえず自分の敷地内の笹は全て掘り起こして取り除き、境界線下1メートルを掘ってトタン板を埋めました。トタン板の地下のバリケードが何年もつのかわかりませんが、地下からの侵略、今のところは抑えられています。
なんか特殊モノでしょ?、PSBって。これが勝手に入手出来るようになるなんて。夢にも思っていませんでした。彼の事だから10リットル単位で培養しているのでしょう。大きな噴霧器を用意して待ちます(笑)。笹はお父様同様にあぜ波を埋め込んでいるけれど、敵は更に地中深くから侵入して来るんです。イノシシ柵の前に気づけば1mやれたのにでした。竹が有れば柵の強化を兼ねてガンガン打ち込んでいますがどうなる事やらです(汗)。