───アニメにでも出そうな名前やな…。
昨年、ゴールドラッシュのタネをまいた。ゴールドラッシュは初めて作ったトウモロコシの品種名である。景気が良さそうな名前だな…それだけの理由で種を選んだ。手探りで育てたゴールラッシュの育ちは悪かった。僕の腰辺りで成長が止まり諦め半分で見ていると、判で押したように1苗に実が2本づつ出来た。畝の端っこの1本をもいで皮をむくと歯抜けであった。まぁ、こんなものだろう…。こんなの誰にもあげられない。だから、その場で囓った。もぎたてのトウモロコシは生で食べられる…はず?。
───ナニコレ美味しい。
パンパンに膨らんだコーンの一粒一粒が、プチプチと口の中で弾けとぶ。凄まじくジューシーで甘い自己主張である。やって良かったトウモロコシ。間髪入れずに畝の真ん中を1本もぐ。皮をめくるとびっしりと実が詰まっていた。それからは畑に行くたびゴールドラッシュ。その味が忘れられなくて、来年もこれやろう!。出来の悪い1本を保存して発芽を試みたが発芽率がイマイチであった。数が足りない。トウモロコシは成長速度を合わせなければ受粉に失敗するのだ。そして、種まきには季節のタイミング重要なのだと言う。チャンスを逃してはいけない。去年と同じホームセンターで去年と同じ種を買った。
気温も安定しているようである。今度は事務所では無く畑で種を育てる事にした。2023年4月1日(土)の事である。まきどき、収穫時期、発芽適温など、種袋の裏側には様々な情報が記載されている。育苗本数(間引き前)の数はおよそ45本である。たぶん、種の数なのであろう。去年もそんなものだったかな?。何の疑いも無く、36穴セルトレイに種まきの土を入れ、ゴールドラッシュの種を仕込む。36穴のセルトレイのセッティングはオッケー。2枚目に取り掛かる。種を取り1穴、1穴に入れていくのだけれど、一向にゴールドラッシュの種が減らない。それは、久米池うどんの大を食べているような気分である。まいていもまいても種が減らない。
そんな感覚。
───72個以上てか?。
2枚目のセルトレイも終わり、結局、3粒種が残った。3つの穴には同席してもらう事で手打ちにした。セット完了は良いのだけれど、全部の種が発芽したら土地が無い。さて、どうしたものかと考えていると、後輩が僕に声を掛けた。
───あにやん、トウモロコシの苗いる?。
あまりのタイミングの悪さにほくそ笑む。種袋情報によると発芽日数は4~6日。今週の末の状況で後輩から貰うか否かを決めようと思う。カラス避けとしてセルトレイに黄色いコンテナを被せて防御する。念のためにコンテナの上に脚立も乗せた。
───さて、今日の本番である。
ミラクルビームの種をまくのが今日の主たる目的であった。ミラクルビームは枝咲きミニひまわりの名称である。草丈は60~80センチなので僕の畑には丁度良いサイズである。全てが発芽し花を咲かせれば、そこそこ見応えのある感じになるだろう。そのつもりで種をまいた。友人が好きなひまわりの花。その上を雷電が飛ぶ写真が撮れたら良いなと思って。
さて、さて、今年の畑はどうなる事やら。不安でもあり、楽しみでもあり(笑)。
コメント
つい興味を持ってしまうようなゴージャスな名前ですね。帽子を目深に被った男がニヤリと「俺の畑にゴールドラッシュを仕込んだぜ」とか美女がミラクルビームに視線を投げかけた…とか言ったら、麦わら帽子のオッサンが種まきしただけ、美女がひまわりを見ただけ…とは思わない。名前ひとつで日常が映画になってしまいますね。ジャケ買いならぬ名前買いをしたくなります (笑)
野菜って○○何号とかのイメージが強いですが、名前ひとつで大きく変わりますよね。ところでうちのアイドルじゅんこの収穫が始まりました。玉ねぎですけど(汗)。まさことももえはもう少し先です(笑)。