ポメラとアンディシュ・ハンセンのスマホ脳

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にゃんにゃんホイホイとポメラ
PC・タブレット・スマホ

 僕はポメラをお薦めしない。

 ポメラ推しな僕だけれど、これと言ったセールスのポイントが見つからないから。僕にとって、ポメラは恋人のようなものである。自分が好きだからそれでいい。良さを知るのは自分だけ。だから、リアル世界でポメラを語る事もない。自分だけの相棒。それが僕にとってのポメラである。つまり、君に話すことなど何も無くて、今日もサヨリは元気です。

「ちょっと真面目に答えてよ!」

 ある人がそう言った。かなり真剣な顔である。そこの君、その目が恐い。何があったか知らないけれど、僕に噛みつく理由がわからない。まぁ、いっか……ならば、僕も受けて立つ。

「そっか、そっか。チョット待ってね」

 考えて、考えた。

 頭の中で正解を探す。ポメラの画面は目に優しい、パッと開くと秒で打てる、キーボードの打感もよろし、この程度。そんなのカタログにだって書いてある。ブログやアフィリのレビュー記事にも書いてある。それなのに何を語れと言うのだろう。あれこれと考えてるうちに、過去に読んだ書籍を思い出した。

 アンディシュ・ハンセンのスマホ脳

 何もできないポメラだけれど、集中力の持続という点なら異色の存在。だってそうでしょう?、ポメラは書く以外に何もできない子。動画も見れない、画像も見れない、ネットにさえも繋がらない。書く以外に集中できる場所がどこにもない。ポメラとは、ネット社会と真逆の進化を遂げたガジェットなのだ。相当な変わり者でなければ使いこなせない。その世界に足を踏み込む必要性すら感じない。そんな僕でも集中力の持続性を身に染みて感じていた。それにはそれなりの訓練が必要な事も。ネットからの遮断である。

「集中力が途切れないところかな?」

「ほんとに、そんな事になる?」

「なる!」

 文章とは何を使っても書けるもの。ケータイ小説なんて言葉があるのだから、ガラケーでも書ける。つまり、パソコンでも、タブレットでも、スマホでも、その気になれば誰でも書ける。それとも昭和に戻って、ペンとか、鉛筆とか、地面にチョークとか? なんなら、懐かしのBOXYのボールペンを貸しましょか? 僕はそんな気分で語り始めた。ついさっき、思いついたポメラのセールスポイントを。

「スマホ脳って本、読んだことある?」

「ない」

「ですよねー(笑)。アンディシュ・ハンセンつー学者さんが書いた書籍だけれど、数年前にベストセラーにもなった本。でも、実践している人を見たこと無い本。それに書かれているのは、ぶっちゃけ、スマホを使い続けるとアホになるって話。人類の脳の進化の過程を交えて、面白い事が書いてあるのね。人間がダイエット出来ない理由とかも書いてあるよ」

「だから?」

 あかん。この人、話の枕で怒ってる。結論から話さないと、後が面倒っぽそうな気がする。あー、帰りたい。

「その本によると、スマホを見ると人間は脳からご褒美が出るように出来ているのね。アドレナリンとか、ドーパミンとか、脳汁とか。これが脳内麻薬と呼ばれる物質なのだけれど、SNSとかを見るだけで脳内でその物質が出るようになっているのね。生存本能がそうさせるのだとか。話が長くなるから、詳細については端折ります」

「知ってる、それ、嘘でしょ?」

 もう、お前。家に帰って、花とゆめでも読んで寝ろ(汗)。

「だったら、今すぐスマホの電源切ってよ」

 僕は自分のスマホの電源を落として見せた。そんなの関係ねぇ。そんな生活を過ごしている僕だから、そんなのだって躊躇なく実行できる。なんなら、永久に切っていたい気分ある。良くも悪くも、スマホは集中力を途切れさせる元凶なのだ。やってみればそれが分かる。どうだぁ、イライラするだろ?

「そうなん。でも、切らないけどね」

 切らんのかーい!

 喉元で言葉を飲み込む。ここからが本番である。オラの話、分かってくれっかなぁ……全王様。

「本に書かれていた内容だけれど、パソコンとかスマホとかを使っていると、メッセージとか、お知らせとか鳴るじゃん。あれって、見るじゃん? 嫌でも見るじゃん? 見ないと気持ちが悪いじゃん? それって、集中力が途切れたって事だよね?」

「そだね」

 よーし、良い子だ、全王様。

「今の人たちって、そういう風に脳がされちゃってるのね。どうでも良い連絡でも見るとホッとするでしょ? 見ると脳汁のご褒美があるから。そうなるように仕向けられているのね。だから、この仕組みを作った側の人たちは、自分の子どもにスマホを持たせないようにしているのね。ジョブズだってそうなんだって」

「ホントに? ジョブズって誰?」

 も……もう、帰りたい……。これは何の罰ゲーム? それでも僕は頑張った。

「今、何で文章を書いているの?」

「パソコンだけど、何か?」

 いちいち面倒な人である。違和感というより嫌な予感。全王様を撤回して、この瞬間からフリーザ様とお呼びしよう。僕は心のギアをひとつ上げた。

「パソコンでもSNSする?」

「するけど」

「お知らせが入ったら気が散らない?」

「そっかなぁ」

「じゃぁ、作業が終わるまで見ないの?。その間、気にならないの?」

 僕のいない空間に視線をずらしてフリーザ様は黙り込んだ。第二形態に変身でもするような、そんな独特の淀んだ空気が支配した───変身、すんなよ(涙目)。

「そう、なるかも……」

 勝った!

「気になるという事は、集中力マックスじゃ無いって事だよね?。ポメラにはそれがありません。スマホから遠ざかるだけで集中力が持続される。そこがポメラの利点だと思います、実際」

 もう、帰えらせて。この場で一気に畳み込もう。成就が先か成仏が先かなんか、もはやどうでもいい話。前進あるのみ。

「これは関係ない話だけれど、付け加えて言っとくね(笑)。パソコンも、スマホも、タブレットも、ネットに繋がっている機器の全ては、情報が筒抜けって思った方が良いと思う。てか、一度入力した情報は世界の何処かで必ず記憶されているから。そんなものだから。ぼかぁ、それが嫌だから。その一点に集約すれば、現状で、ポメラに勝る機器を僕は知らない。現場からは以上です」

 言い切った!(ホッ……)

「わかった。今からポメラを買いに行こう、キミと一緒に」

 なんでそうなる?(汗)。

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