中トロを初めて食べた14歳の猫

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maguro tyutoro
うちの猫の話
ツイッター投稿時の文面

これが大罪だと知っていました。無駄遣いだと言うのも理解しています。どんなに責められても仕方ありません。罰は罰として甘んじて受けます。でも、半額だったんです。残り一個だったんです。愛猫サヨリの顔が脳裏を霞めて…そこからの記憶が曖昧で…すみません…魔がさしました…。弁護士さん、僕は何の罪に問われるのでしょうか?。(Twitterより 一部修正)

愛猫サヨリのご飯の準備は必修で必須で任務で使命。仕事帰りに海鮮市場きむらに立ち寄るのは日曜日の教会と同じ事。店内に入ると『お肉、お肉、お肉、お肉食べようーおー♫』といつもよりも気合の入った『お肉食べようの歌(ハル&チッチ歌族)』のボリュームと、ひな祭りシールに桃の節句を感じます。それに加えて半額シールがお出迎え。もうね、マグロのトロ、中トロに幸せシールがペッタンコ。海鮮市場きむらでミラクルと遭遇しました。ひな祭りイヴのお話。トロ、トロ、トロ、トロ、トロ食べたい♫。

海鮮市場きむら 高知県産まぐろの短冊(畜養)

マグロ中トロ半額シール(海鮮市場きむら)

マグロのトロなんてハリウッドセレブや政界のお偉いさんの食べ物で都市伝説上の産物。寿司なんて鉄火と納豆巻があれば十分で玉子焼きがあれば更にハッピー。フィクションなんだよトロなんて。トロは異世界の食べ物で空想の産物。だってそうでしょう?。一食7万円なんて数字はあまりにも現実的じゃない。それとも政界人の胃袋はキリンさんか象さんですか?。ギャル曽根、もえあず、木下ゆうかだってそんなには食べられない。全ては陰謀論なのです。あり得ない…と信じたい。

スシローでも、くら寿司でも、かっぱ寿司でも、頑なに無視を貫き通した魅惑の中トロに半額シール。加えてこのボリューム。これに心が揺らがない人間が存在するのかと。これで寿司が何貫握れるのだと。お家でお寿司屋さんパーティーが出来るじゃ無いのと。そう理解した瞬間、悪魔との契約が成立しました。明日から数日、納豆生活再開。納豆バンザイです。

老猫、初めての中トロに舌鼓

齢14歳。ハッキリ言ってうちの猫は海原雄山である。味には煩く違いの分かる男だ。好物は刺身とミルク。ただ、まぐろの中トロは初対面。僕だってそれに近い経験値。なので、何も語る術を持たない。そんないつもとは違う空気の中、ゆるりとニャルソックを始めるサヨリさん。アレだ…老猫は若い子のようにガツガツなんかしない。そんなんじゃ女子にはモテない。行為に至るまでのプロセスへの美学は大切だ。男子たるものガッついたりはしないもの。その振る舞いは紳士そのもの。背中に漂う哀愁と風格で見つめられる中トロ。落ちたね、中トロ、完全に落ちた。

そこでお父さんシェフが短冊を切り分ける。我ながら見事な腕前だ。傍では調理を見守るサヨリ氏。包丁の動きに連動して小さな頭が小刻みにヘッドバンキング。彼の集中力はいつもにも増して高かった。短冊の切り分けが終わると同時に、ゆるりと所定の場所に移動し僕を待つ。そこから僕はシェフから介護士へとハニーフラッシュ。膝の上におじいちゃん猫を乗せて、一切れ、一切きれ、切り身を小さな口へと運ぶ。目で見て、鼻で嗅ぎ、舌で味わい、脳で楽しむ。それは人間も猫も同じ。

一口目で味を理解したのか。いつもよりもハイペース。もはや丸呑み。食べる量もジャイアント白田級。先程の面影など微塵もなくガッついている。僕への分け前がドンドン目減りしてゆく不安感。お構い無しに切り身の半分を超え、更なる境地へと挑むジャイアントサヨリ。その食いっぷりに喜びよりもお腹の調子が心配。明日大丈夫かいな?。吐いたりしないよなコタツの中でのゲロは勘弁な。僕の心配をよそ目に、3分の2を食べたところで食がピタリと静止。しばしの沈黙。無言の確認。いいのか、もう、いいよね。吐くなよ絶対、主人殿。

主人さまの残した中トロを熱々の白米の上に乗せて一口頬張る。なにこれ、溶ける…。「口の中でマグロが溶けますねぇ〜」グルメレポーター定番コメントそのままに、口内で蕩けるね、トロだけに。噛む必要性すら感じられなくて桃の節句。マグロって…甘酒と同じ飲み物だったんですね。幸せシール、今度はいつ出会えるでしょう。その確率、2年に1度(当社比)。

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