猫はプールに入らない

【お知らせ】当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。

うちの猫の話

 ねぇ、暑いだろ?。ザブンとプールに入ってみない?。おい、美人さんからのプレゼントだじょ……後生だから入っでよぉー。

 室温が30℃を越えた日、友人からのプレゼントを開封した。早くに受け取っていたプレゼント。ピカピカの『ザブンとプール』と『アルミクール』をもらって、今日もサヨリは元気です。

「サヨリさん、ブログに夏は弱いと書いてあったから……気に入ってくれるかしら」

 そう、手紙に書かれてあった。でも、心配ご無用!、サヨリさんも男の子である。美人さんの望みは叶えてあげなくちゃデス。だから、速攻で床に冷え冷えプールを設置した。まだかな、まだかな……。数日様子を見たのだけれど、サヨリがプールに入る気配が無い。段ボールだったら我先にと入るのに不思議である。

 また、そっち?。

 過去の記憶がそうさせるのだろう。まんざら猫も馬鹿じゃない。サヨリは氷の入っていない冷房ハウスの中から出てこない。ちょっと待て。プレゼント第二弾、ハウスの中にアルミクールが入らないか?。一端、プールを後に回し、ハウスの中にアルミクールを入れてみると、定規で測ったようにピッタンコなビンゴであった。まだ偶然は続くのか…。アクリルクールを設置したままフタを閉じる。サヨリはいつものようにハウスへ入る。出てこない、成功だ。

 こいつ……チョロいな(笑)。

 とは言え、問題はプールである。待てど暮らせど入らない。抱っこして、プールに下ろすと秒で脱出。座るくらいすれば良いのに。その繰り返し。繰り返す度に手紙の文字が頭を過る。

 気に入ってくれるかしら。

 気に入らせて見せまするぅ!。

 せっかくのプレゼントである。富士山くらい高くて大きな思いのこもった品である。何とかせんと!。僕は本気モードへ突入した。お嬢さん、僕が気に入らせて見せますよ。でも、サヨリはプールに入らない……。

 何でなん!。

 冷静になろう。観察日記は最後まで。彼の行動を読まなくては。床に置いたプールを眺めて我思う。もしかして場所が悪い?。デスクの上を片付けてデスクの上にプールを置いた。だってそうでしょう?、この子、僕がいる間はデスクの上が定位置なのだ。その理由は、僕を監視するために決まってる。僕がポメラに向かい始めると、デスクで寝そべり僕を睨む。メッチャ睨んで動かない。この習性を利用しよう。

 あー、そこじゃない!。

 いつものようにデスクに登り、いつものようにデスクで寝そべる。サヨリはプールを避けるように寝そべった。いや、いや、いや……いや、いや、いや、いや。キミは期待に応える猫だったでしょ?。サヨリはプールをトコトン避けた。僕がデスクのどの位置にプール置いても、サヨリは前足すら入れようとしない。しばし、サヨリと睨めっこ。半開きの口が僕をあざ笑っているように見える。

 こいつ、ドSだな……。

 ひとつのプランがドSで浮かぶ。猫、ドS、高飛車、猫タワー。そっか、そっか。猫は高いところが好きである。高いところから飼い主を見下ろす事が快感なのだ。もしかして、足りなかったのは高さかも?。

 幸い、事務所にダインボールが幾つもあった。捨てようとしても捨てられなかった段ボールである。それを積み重ねれば僕の背丈を優に超える。先ずは一段。デスクに段ボールを乗せ、その上にプールを乗せる。その後で、サヨリをプールへダイビング。やれるのか、オイ!。

 座った……寝た。

 なーんだぁ、やっぱ高さでしたか。蓋を開けると簡単であった。サヨリは、プールの中のボールをかき分けるように寝そべった。そして、ジッと僕を見下ろす。揺るぎなき目力だった。高くて、冷たくて、見下ろせて。しばらく僕を見下ろすサヨリも、気づけば、お月様のようなまん丸なニャンナイト化してイビキをかいた。青いボールに顎を乗せて。

 またひとつ、友人の望みを叶えられた。

 きっと、リアルタイムでこの光景に目を細めているだろう。天気予報では、この夏は猛暑なのだとか。でも大丈夫、サヨリはこれで夏を乗り切る。目覚めたらご褒美に良い物をあげよう。お父ちゃん、買っといたんだぁ、この日の為に。

 その前にサヨリさん、ちゃんとお礼を言いなさいよ(笑)。

コメント

  1. サヨリさん、さすが期待に応える猫!。すんなり入ったら感動が薄れますから。でも雉虎さんはやれやれ…でしたね(笑)。ところで、これ、新しい首輪?。サヨリさんの毛色に合いそうな色ですね。

    • す…鋭い(汗)。

ブログサークル