む?…草刈り10時間だと?

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雑草
雑記・覚書き

 畑のジャングル事件以降、毎日、畑に行くようになった。僕にとって重大なトラブルが畑にあったからだ。最悪は回避出来た。けれど、いまだ不安要素が付きまとう。その一件は、状態が安定したら記事に書こうと思っている。それは8月頃になるだろう。とは言え、畑は良いなぁ、癒されるなぁ。畑に入ると何時間でも草をむしっていられる。去年と違って資源も豊富。やるべき野菜に水を与え、必要ある場所の草をむしる。1時間なんてあっという間。仕事が忙しくて行けなかった桃畑も収穫の時期である。収穫作業は僕には無理。あれには経験が必要だから。つまり、僕はお払い箱。

 自由だ!。

 伸び伸びと草をむしっていると畑の横に軽トラが止まった。師匠である。もうね、絶対、近くで見られてるから。絶対、ストーキングされてるから。会釈だけで通り過ぎた記憶が、僕には全然まるでない。で、今日は何の御用で?。

「トラちゃん!(笑)」

「知ってる、それ、嘘でしょ?」

「まだ、何も言うてないやん(笑)」

 運転席から身を乗り出して師匠が僕に声を掛ける。悪い笑顔だ。本能的に身構える。だってそうでしょう?。経験上、あれはとても悪い笑顔である。目が軽く泳ぎだしたら危険のサイン。さぁ、、、、帰ろ。ただでさえ忙しいのに、この上になんて何も出来ない。癒しの時間はこれでおしまい。撤収あるのみ!。きゅうり抱えてゴーホーム(笑)。

「草刈り機、使えるか?」

「使えっけど?」

 しまった、しまった、島倉千代子。つい、口車に乗ってしまった。

「草刈り手伝ってくれ」

「桃の?」

「うん(笑)」

 跳ねるような「うん」の響き。そして、満身の笑顔である。簡単に「うん」と言うけれど、その草刈り領域の広さを僕は理解している。そんな暇は何処にもない。あったとしてもやりたかない。軽く困った顔にもなる。敵もさるもの引っ搔くもので、煽りの手が止まらない。

「今日でのうていいから、明日でいいから」

「俺、そんなに暇じゃないから」

「嘘ぉ~(笑)」

 困ったオヤジである。暇が出来たら連絡すると言うことで、その場は収まった。弱ったねぇ、困ったねぇ。畑にさえ来なければ、逃げ切ることは容易であった。でも、畑に行かないワケにもいかない。その翌日は30分の荒業を使ってその場を凌いだ。桃畑の様子をみると、草を刈った形跡は無い。その次の日は雨であった。雨の中でも畑に向かう。桃畑の様子をみると、やっぱり、草を刈った形跡は無い。そして、今日。こっちの我慢の限界を越えた。

「もしもし、明日なら草刈れるで」

 大体の内容を聞き電話を切る。畑に癒されてわずか3分後。あの軽トラの音が耳に飛び込む。来るん?。いやいやいや…、今日は草刈りしないってば。だって、ほらもう6時前だし。仕事人は軽トラから草刈り機を取り出して、ニヤニヤしながらエンジンを掛けろと僕に言う。何その心の煽り運転。やめてもらっていいですか?。仕方が無いのでブィーンっとエンジンをブン回し、ついでに自分の畑の草を刈って、今日もサヨリは元気です。いいなぁ~、草刈り機。草刈るの、早ぇ~なぁ~。

「ドヤ、出来るやろ?」

 うんうんと頷きながら、師匠は、僕に草刈り機と燃料タンクを手渡した。

「だ・か・ら、やらないって!」

「トラちゃん、楽しいやろ?。楽しそうやん。いいからコレ、持ってなさい(笑)」

「やだ」

 師匠は口を尖らしながら、渋々、草刈りセットを軽トラに戻す。ボトボトと、熟した桃が枝から地面に落ちる音が響く。その音にいつも思う。勿体ないなぁ。一時間で百個くらい落ちてるよなぁ。そんな事を考えていると、トドメとばかりに師匠からの追い打ちが始まった。

「明日、コレ、ここに乗せとくから。明日、この軽トラ自由に使っていいから。明日、ワシは昼からおらんから。後はよろしく(笑)」

「こっちも半日くらいしかでけへんで。」

「それは無いやろ?(笑)」

 何が無い?。

「一体、何時間させる気やねん?」

「10時間(笑)。今日やって、ワシ、朝の5時から草刈ってんやぞ(笑)」

 絶対にやらね(汗)

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