ギックリ腰でも休めない!その場凌ぎで電気風呂

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ギックリ腰と電気風呂
雑記・覚書き

人類が二足歩行を始めて300万年。ある者は叫び、ある者は泣き、ある者は耐え忍ぶ。隣のおっちゃん、近所のおじさん、現場のオヤジ…どれほどの人々がこの病に苦しんで来たのだろう。ある日、突然訪れる腰への激痛。そう───急性腰痛症───ギックリ腰である。

───店舗改装、陳列棚はガラス製、出逢って3秒でチーム結成、会ったばかりなのにそんな事…もうね、危険な香りしかしない…

その日の相番(相方)は力自慢の若者だった。俺って凄いやろオーラ全開で、腕の筋肉の主張が激しい。歳の頃なら息子くらいか…パターン青、使徒です!。おい、兄ちゃん。腕力だけで物を持つと腰を壊すぞ、『重い物は足で持つ』が鉄則だ!。それに、複数で持ち上げる時は息を合わせないと…ゴラァ!、息を合わせろや!。───言えなかった…僕の立場は───下請けだった。

小洒落たラック、ガラスの棚、劇重で持ち手なし。ガラスが鬼門。1枚でも割れば日当が吹っ飛ぶ。細心の注意を払いながら、周りを確認し、ゆっくりと持ち上げるのがセオリー。だが、一気に上がる小洒落たラックの向こう側。「やべっ!」即座に反応し対応を試みたのだけれど、ラックの上がる速度に追いつけなかった。みんなの期待が具現化する。やっちまったな〜。

───腰を痛めた。

これが金曜日の話。土曜日休み、日曜日デスクワーク、月曜日休み、火曜日現場作業、それ以降は未定。ギックリ腰の一歩手前。土、日、月。3日もあれば復活出来るだろう。その段取りで床についた。その7時間後、つまり翌朝。激痛で目覚める。最凶、最悪、地獄で邪悪な朝だった。2年ぶり、ギックリパーティー開催だ。ドッキリならどんなにマシか…。

何度も経験したギックリ腰。対応策も無いでも無い。天井を眺めながら作戦を練っていると、天井と僕との間に愛猫サヨリの顔が割って入った。───朝ごはん。ゴロリと我が身を半回転させ、ヨッコラショと起き上がる。猫にミルクを飲ませていると閃光走る。「腰痛には電気風呂が最強だ」いつか聞いた言葉が蘇った。そうだ、銭湯へ行こう。

火曜日に向けて戦闘準備をしなければ。

腰痛には電気風呂

ギックリ腰。その原因は腰の炎症。だから、お風呂は如何なものか?。そう思いながら湯船に身を沈める。腰に電気を充てると、重いような、麻痺したような、変な感じがした。いつもとは全く違う感じがした。気分は悪く無かった。気持ちいい〜。5分ほど入浴し、風呂から上がると腰の痛みが消えていた。ミラクルですか?イリュージョンですか?。嘘のように腰の痛みが和らいだ。復活。

ご機嫌でサウナで汗を流し、念のため、もう一度電気風呂に身を浸した。───もう大丈夫。もうイケる!そう思った2時間後、腰痛は元に戻る。翌朝の症状も同じで、電気風呂の効果も同じだった。火曜日までのタイムリミットは30時間を切った。月曜日で何とかしないと。

───月曜日の朝、残念なお知らせが入る

「火曜日つーてたけど、今日やるから、来て」───あゝ無情、ジャン・ヴァルジャン、どうしよう?。前屈み30度の姿勢のまま、数年ぶりに僕は腰にコルセットを巻いた。───本郷猛が如く、藤岡弘のように、このまま変身出来ないかなぁ〜。

───この日ほど、ワーキングサポートスーツが欲しいと考えた事は無かった、高いけど…。

結局、変身も出来ず、アベンジャーズにも入れず、何も起こらないまま現場へ向かう。汗と泥と涙にまみれた1日。帰りは銭湯へ。汗と涙でベトベトなコルセットを外す。変身解除。一気に重力を感じて、地球の重さを感じた。そして、朝と同じ前屈み30度の姿勢になった。───腰が…折れる。

ゆっくりとゆっくり。生まれたての子鹿のよう入る電気風呂。後期高齢化社会は銭湯も同じ。「あーーーーーーぁ!」「アーーーーーァ!」全方位からのジジイの唸り声。風呂の床にお尻が着く頃、僕の口からも唸りが漏れた。

電気風呂の効果は敵面で、僕に2時間の活動機会を与えてくれた。もう、それで良い。それで十分だ。仕事終わりに「また、明日」の言葉さえなければ。

───現場最終日

腰の一件は誰にも言わなかった。だからパフォーマンスを下げられない。1日しっかり汗を流し、帰りの銭湯は日課となった。オペ後の大門未知子が如く湯船に身を任せるが、彼女のように足は上がらない。目前のミッションは終了した。次の予定は二週間後。時間はたっぷりある。ボチボチ体調を整えよう。電気風呂、サウナ、電気風呂、サウナ、電気風呂…。僕は、いつもよりも長めの入浴を満喫し、いつもよりも長めに愛猫をモフった。

───翌朝

翌朝、目覚めてから愛猫にご飯を与えてデスクに向かう。いつもの日常で、いつもの朝。そう、いつもの?。地獄の激務から解放された翌朝。腰の痛みがすっかり消えていた。狐につままれた感じで、ミラクルでイリュージョン。───腰痛の原因って…ストレスだったの?。これは、2021年10月2日〜6日までのお話。あれからピタリと腰痛は止まり、ウォーキングも毎日続けている。

今回の一件で得た教訓は『荷物を持つ相手選びに妥協は要らない』という事だ。

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