───あ~失敗したぁ~、出遅れたぁ~
常連様はご存じのとおり、愛猫サヨリの主食はお刺身。猫なのに、猫に刺身なんて勿体ない。もうね、99%の人がそう言って当たり前。僕だってそう思っている。今だって思ってる。
この子が食事をしなくなった2年前。毎日、食べてたカリカリもダメ、ふやかしてもダメ、ウエットタイプもダメ、あんなに大好きだったちゅーるもダメ。鶏肉、豚肉、牛肉。全部試して全てダメ。
───この子、死ぬな…
朝からずっと動かない、ゆっくりと痩せ行く中、あれこれ試して辿り着いたのがお刺身。薄っすらと見える背骨から、お刺身をゆっくり食べた時は涙した。カツオ、マグロ、ハマチ、ブリ、サーモン…それからずっとお刺身が彼の主食。もね、チャングムの王様くらいのVIP待遇です。
───あれから2年、サヨリの背中はお世辞にもスリムとは言えなくなった
でも、それでいい。生きているなら。
これからはブリの季節。ハマチとブリが安くなる。大きくて安いのを見つけて買って帰る。今日、そのお目当てを逃した。短冊は全て売り切れていた。次のスーパーへとコマを進める。
見つけたで!天然真鯛がワンコインとチョット
マルヨシセンターに振られて、次に向かったパワーシティ。土曜日のパワーシティは人で賑わっていた。これでダメなら海鮮市場きむらだな。ツバスが大きくなったらハマチ。ハマチが大きくなったらブリ。パワーシティなら狙い目はツバスで決まり。一直線に鮮魚コーナーに向かいツバスを探すが無かった。万策尽きたと思った瞬間、よさげなパックが目に止まる。
───505円。よし、イケる
釣り好きの知人が言っていたっけ。「今年は鯛が良く釣れる」と。半身で505円なら十分だった。問題はサヨリさんが食べるかどうか。だってそうでしょう?、鯛ですもの。人間にはご馳走だからって、猫の好物とは限らない。そもそも、そんな高級魚を滅多に食べさせた記憶もない。
───でも、魚は鯛
───午後7時、ご飯の時間
ぽかぽかのコタツの中から出てきたサヨリさん。大きく体を伸ばしてから、小走りで僕のズボンにしがみつく。ガリガリ…ガリガリガリ。いつもの催促が始まった。冷蔵庫から鯛を取り出し、サヨリさんに確認を求める。鯛の切り身を見つめるサヨリさん。
───どうやらオッケーが出たようだ
鯛を薄く切り分ける。短冊を買う理由はそこ。切り分けたお刺身パックではサヨリさんには身が厚すぎる。結局切り分けないといけないし、酸素に触れた分だけ鮮度も落ちる。鮮度とコスパを天秤にかけた結果、短冊がベストだと判断した。
切り分けた鯛をお皿に並べ、いつものようにお姫様抱っこ。1枚ずつを口に運ぶ。半信半疑だったけれど、鯛の味もお気に召したようだ。すんなりと切り身の半分を完食した。お魚の後はミルクの時間。これもまぁ、常連様にはお馴染みのお話。
マルヨシで出遅れてヒヤリとしたけれど、今日も良きお買い物が出来たと思います。僕はこれから懸賞で当選した「芋ぴっぴ。」の試食の時間。レンジでチンしてバターを掛ける段取りです。このお芋さん、熟成させた高級なサツマイモなのでガチでレビューしまくっています。
───かがわの地魚をたべよう!応募シール
こんなシールあったっけ。あとで調べてみようと思う。スマホからQRだったら、そこから先は止めておこう。個人情報だけ取られて終わりだから。
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