うちの猫、ボラの刺身はそれほど…

ボラの短冊 地もの さしみ用うちの猫の話
うちの猫の話

愛猫サヨリの晩御飯を買いそびれた。しまった、こまった、やらかした。タイやヒラメは論外だし大きな短冊は予算オーバー。ご飯抜きでは忍びない。舐める栄養食だけでも可哀そう。鮮魚コーナーで考え込んでいると、隅っこに残っていた魚が目にとまる。イセゴイ、ツクラ、クチメ、メジロ、エブナ、ハク、マクチ、クロメ、シロメ…まぁ、全部ボラの呼び名なんですけど。これ食べるんかな、食べてくれたら助かる。とても助かる。タイと同じ白身だし…なんとかなるよ、絶対大丈夫だよ…僕はキメ顔でそう言った。誰にも、どんなことにも初めてはあるものです。

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コリコリとした歯応えだから、ボラの刺身は口に合わない

「ボラだぞうぉ~。タイと同じ白身のお魚だぞぉ~。キミの好きなハマチと同じ出世魚。ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トドって、6回も名前が変わるんだよ。美味しいよ」。ボラの身を包丁で切り分けながら猫へのプレゼン。この作業は地味に大切でサヨリさんも何となく食べ物である事を理解しているようだった。僕の傍らでボラをじっと見つめている。ボラを捌く包丁の感覚ですぐに分かった。やっぱりボラの身は…固い。

ボラの準備が出来たら、次はサヨリさんの準備。机にボラの刺身を置いて、タオルとティッシュをその横に。サヨリさんを膝の上に座らせて刺身を口に近づけるとパクっと食べた。条件反射がそうさせたのだろう。とりあえず食べた。二切れ目も食べた。そこで感じる手応え。ボラもイケるんじゃん。やるじゃんボラ。さすが出世魚。今日からキミもアベンジャーズの一員だ。アイアンニャンと呼ばせてもらおう。

希望とは「まれ」な「のぞみ」。六切れ目でサヨリさんは口を閉ざした。ボラを近づけると顔を反らす…バレたか!。臭いのか?。その後も何度か繰り返してみたがサヨリさんがボラに心を開く事は無かった。猫にも味が分かるのだろうか?。臭かったのかも知れない。固かったのかもしれない。味が気に入らなかったのかも知れない。マグロ(中とろ)との反応の差が大きすぎて泣ける。僕の策略は文字通りズボラな結果に終わってしまった。

マグロ中トロ半額シールを見つめる猫
14歳の猫、初めての中トロを食べる

アレだ…口の中で溶けるお刺身はお金持ちじゃないと毎日食べられないんだぞぉ~。こんなのばかり食べていると長生き出来ないんだぞぉ~。僕の説得には全く応じず、サヨリさんは冷蔵庫の前でミルクの要求をし始めた。ボラへのボイコットの姿勢を示しているらしい。お腹いっぱいミルクを飲んだ後、そこには恨めしそうな顔だけが残る。「次は許さにゃい」そんな信念の眼差しが背中越しに痛く感じた。激おこプンプン丸。次…失敗したら…僕の命は無いのかも知れない。後で小耳に挟んだのだけれど、ボラは「猫またぎ」と呼ばれているらしい。サヨリさんの反応は当たり前だったのだ。

不満爆発な猫
怒ってるよ、絶対怒ってる。激おこぷんぷん丸なサヨリさん。

翌日、お手頃価格のブリの短冊が手に入った。高知県の養殖魚でブランド名は「黒潮ぶり」。脂の乗ったプリプリの身。これは見るからにサヨリさん好み。300円台の値段も悪くは無かった。昨夜の一件の後で若干の心配はあったものの、ぶりの入ったパックを見せるや否や猛烈な猫スリスリが始まった。ボラへの当てつけが凄まじかった。やっぱ…猫だな…。

黒潮ぶり 高知県産養殖ぶり短冊
黒潮ぶり(高知県産養殖ぶり)への愛情が止まらないサヨリ氏

同じ魚なのにこの差ってなんですか?。証拠は、根拠は、そもそもアナタこそ本当にアナタなんですか?アナタは本当のアナタを見失っちゃいませんか?。ボラだって頑張って生きて来たんです。ボラだって美味しいんです。何を言っても止まらぬブリへの愛情。お前はジブリか?。

黒潮ぶり(高知県産養殖ぶり)への愛情が止まらないサヨリ氏

臭みを抜いたボラの刺身は美味なのだとか。僕自身、ボラの刺身はそれほどなのでカリッとカラッとフライにして美味しく頂きましたよ、わが主どの。初ガツオの季節なのに今年は初ガツオの顔をあまりみないな…。次は昼休みにでもスーパーを覗いてみよう。サヨリさん、カツオの刺身も大好きなんです。

もしかして…黙って焼肉行ったの…バレてる?。

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キジとら
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